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2年づつ経験してわかったプロバスケB1とB2の違い【個人意見】

2020年4月14日

Bリーグとなって6年目となり、B1に3年、B2に3年目と関わっています。

それ以前であれば、現在のB1とB2の計6チームに関わったことになります。

 

私は現在プロバスケチームでトレーナーとして活動中です。

 

この記事では、B1とB2の違いをあくまでも私の感じたこととして記したいと思います。

 

ま と め
会社の収入
会社の決断力
スタッフの人数
選手の年俸格差
選手の意識
外国籍選手の差
メーカーのサプライ
熱狂的なファンの数

 

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現在のB1チームとB2チームに関わった経験

私の関わったB2のチームはすでにB1に昇格して、B2の中でもトップクラスの財力があったチームであるので、そこまで大きな違いがあるかというとそうではないかもしれません。

 

ただアウェイに行けば会場の雰囲気や選手スタッフと話をするのでチームの状況や情報は自然と入ってくるものです。

B1とB2の違い

B1とB2には大きな違いを感じてしまう点がいくつかあります。

これは色々なチームで活動しているからこそ分かることで、特に選手は移籍をする機会が多いので痛感している点だと思います。

最近ではスタッフも移籍する機会が多くなっているので、私もそのうちの一人です。

例えば

栃木(現宇都宮)では立ち上げの時から6年関わり、このチームはプロチームとしてはかなり高い質のあるチームだと思っています。

その時は手探りの状態であり、もちろん不満もあったと思いますが、他のチームに行くとはっきりと違いがわかってきます。

すべての項目で一概には言えないが、違いを感じるところが多くありました。

 

会社の収入

収入面ではB1とB2では大きな違いがわかるかと思います。

B1でチームを運営するにはしっかりとチームとしての予算を確保する必要があります。

違いを感じる点

  • 観客動員数
  • グッズ販売
  • スポンサーやファンのサポート
  • 演出にかける費用
  • 移動手段のグレード
  • 遠征先のホテル

この辺りは当たり前であるが、違いが大きく出てしまうところだと思います。

 

近年コロナ禍でチームの収入源は減っているのが実情で、色々な経費を削減しながら各チームは運営しているかと思う。

しかし、選手の年俸はありがたいことに高騰していて、その分他の部分が削減されているのも事実である。

 

コロナ禍で黒字を出しているチームもあれば、経営が厳しいチームもあるわけですね
JUNK TRAINER

 

会社の決断力

自分が大きく感じたところが会社の決断力である。

これはB1とB2の立ち位置が異なる部分だと思っている。

B1チームは降格がある

B1の場合は下位2チームは自動降格というシステムがあり、残留プレイオフがあるため、最低でも下位4チームに入らないよう選手の獲得に予算を準備している。

現在はコロナの影響により、降格のシステムは中断されているが、再び2022-23シーズンより再開される。

 

B2の場合は当時は自動降格がなく、最下位のチームが入れ替え戦を行う形であったため、B3に落ちる確率は極めて低いわけである。

 

この感覚がチームには浸透しているので、本気でB1目指しているチームは別として、そこまで成績が悪化していなければ選手、スタッフを入れ替えることはあまり行われない。

 

近年コロナ禍で降格がなくなっている事は良いことではあるが、その分選手獲得を翌年以降に見送り、予算確保を優先しているチームもある。

B1の場合は選手、スタッフもこの辺りかなり緊迫感があり、成績不振になれば、まず外国籍選手の変更かヘッドコーチの解任を判断する。

B2の場合は予算の関係もあり、成績不振でもかなり引っ張るか、そのまま続投することが多い。

 

この辺りB1とB2ではかなりの温度差があると感じた。

 

決断力の違い

  • B1とB2ではチーム運営費が大きく異なる
  • B1下位にならないような選手獲得
  • B1優勝するための選手獲得
  • B1はシーズン中でも選手やコーチを変更する決断が早い

 

B1の方が決断力は早いし、対応も早いと感じる
JUNK TRAINER

 

スタッフの人数

スタッフの人数も差が出ます。

B2だと最小でヘッドコーチ、マネージャー兼アシスタントとコーチ、トレーナー兼通訳の3人で対応しているところもあればベンチエントリーしきれないチームもある。

 

アウェイの遠征に連れて行けないスタッフや選手も出てしまう場合もある。

 

この件に関してはB1の中でも予算削減しているチームは多いかと思う。

スタッフが多いから良いというわけではなく、その分統率力が要求されてしまう。

 

ただしスタッフが充実していると、コロナ禍で何かアクシデントがあっても、現場を回す事は十分可能となるわけである。

B2でよく見かけるが、スタッフが少数制であるといざアクシデントがあると現場は回らなくなり、歯車が噛み合わなくなることは明確となる。

 

スタッフ個人に対する負担は大きくなるので、心身ともに健康第一である。

 

この辺りは顕著に差が出るな...
JUNK TRAINER

 

選手の年俸格差

これに関してはB1とB2ということはないのであるが、チーム内でも大きく異なっているかと思う。

 

B1とB2では最低年俸は決まっているのでそこまで差はないかと思うが、これは意外と大きな差となっている。

 

プロでは当たり前であることだ。

B1の控え選手とB2の主力選手ではB2の主力選手の方が圧倒的に年俸は良かったりもする。

 

少し不思議な現象ではあるが、そうでなければB2も勝つための人材を確保できないということになってしまうからだ。

 

アーリーエントリーに関しては、アマチュア契約も収入がない選手もいるわけで、チーム内でも差が大きいということだ。

 

近年B1、B2、B3と選手の移籍が多く、各チーム選手の獲得にかなり強化してきている。

 

B1選手もB3に行くような時代になっている...
JUNK TRAINER

 

選手の意識

B1の選手は日本代表に選出されるために日々努力している。これはB2選手ももちろんそうである。

 

周りの選手に日本代表選手や候補選手が身近にいることで取り組みや意識も良い刺激を受ける。

 

レベルやスキルが高い選手がいるとスキルも伸びしろが大きくなる。

 

B2で活動させてもらった際に、相談された時は、試合に出れなくてもB1で修行と思って1年間関わってみなと伝えている。

一番は取り組みや意識が大きく変わって行くことであろう。

 

B2の選手はメンタルの弱さを全体的に感じた、それが試合に出てしまう。

好不調の波が激しい選手やシーズン中に全く出れなくなってしまう選手など、良い素材であっても不安定な要素はB2の方が圧倒的に多い。

 

B1の選手は良い意味で自我を持っていて、他人に振り回されるような事はなく、自分の信念を持っている選手が多い。

 

B2の選手はもちろん自我を持って入るものの、良い人が多く他人に遠慮して譲ってしまうタイプの選手が多い。

 

個人的にはB2の選手の方が圧倒的に扱いやすいと感じる部分があり、もっと自我を出す代わりにやることはやるぞというタイプの選手も必要ではと感じてしまう。

 

遠慮せず貫く精神も必要な場面もあるぞ
JUNK TRAINER

 

Bリーグではないが、日本代表で3年ほど関わった際に感じたことは、日本代表選手になるタイプは必ず自分自身のこだわりがあり、肝も据わっているし、バスケットに対するこだわりも強い。

こういった選手と日頃から接することができるB1選手は、自ずと意識レベルが高くなる。

 

外国籍選手の差

一番は会社の収入のため、外国籍選手の獲得が困難になっているのがB2チームかと思う。

もちろん良い選手を確保しているチームも多々ある。

外国籍選手の違い

B1の場合はインサイドがメインとなってくる。特に得点ランクに入る選手の体格が体の厚みがある選手が多いため細身の選手は厳しくなる。

B2ではガードやフォワードの選手も活躍することができ、この辺りの外国籍選手の活躍するパターンも異なっている。

この辺りがB2の面白さもあるのかと思うが、実際にB1に昇格すると変化を出さないと対応できなくなってしまう。

強いチームは外国籍選手も同じ選手が継続的にチームに在籍し、その選手がチームの核となって活躍している。

毎年変わっているチームはやはりトップチームにはいきにくいと実感している。

 

日本が初めてだと...

個人的に思う大きな要素としては

ヘッドコーチもそうであるが、日本が初めての外国籍選手は色々と問題が起こってしまう。

日本の文化は世界では非常識なところも多い。

他の国で複数経験している選手は対応能力があるが、問題も多く発生する。

例えば家が日本ではとても狭いので、外国籍選手にはストレスとなる。

ベッドのサイズにしても小さいのでホテルでも問題となる。

日本はとても良い国だが、世界の常識とは異なるような気がしている。

試合の日程もそうで、同じ相手と連戦することはあまりないわけだ。

 

B1だとホテルのグレードが高いところもあるので、この差は大きくなってしまう。

 

帰化選手の獲得は大きなポイントに
JUNK TRAINER

 

メーカーサプライ

大手のメーカーだとB1在籍チームへしかサプライを行わないという企業もある。

この辺りはシビアである。

 

やはりTVやメディアへの露出が極端にB2は減ってしまうので厳しい限りである。

この辺りは地方チームの方がメディア露出がむしろ多かったりもするので、首都圏のチームは厳しい環境となる。

 

これがプロの世界だね...
JUNK TRAINER

 

チームサイドとしては物品提供のスポンサーは大歓迎である、しかし営業にとっては収入としてサポートしてほしい。

この辺り会社としての考えもB1とB2ではフロントスタッフのマンパワーの違いから、シビアな現実を実感する。

 

熱狂的なファンの数

まず観客動員数が大きく異なるかと思う。

B2でも数千人集めるチームもあるが、その試合に合わせて集結させることになり、平均するとまだまだB1とB2の差は大きい。

 

どのチームでも良いがB1の試合とB2の試合を見に行ってもらいたい。

大きな違いを実感できるはずだ。

 

今シーズンの最後に無観客試合を体験することができたが、厳しい限りであった。

ファンやブースターの存在を改めて認識することができた。

 

B1とB2各チームにももちろんコアなファンは多くいる。

B1の場合は圧倒的にその数が多いかと思う。

 

ファンも他チームに負けないように必死にチームと一緒になって戦ってくれているのだと思っている。

コアなファンの規模が違うよね...
JUNK TRAINER

 

今季B2のチームに私自身移籍しまして、B1のチームとのSNSでの反応の違いは大きく感じている。

 

まとめ

ま と め
会社の収入
会社の決断力
スタッフの人数
選手の年俸格差
選手の意識
外国籍選手の差
メーカーのサプライ
熱狂的なファンの数

今回はB1とB2の大きな違いというテーマで記したが、実際はB1でもチームの格差は大きい。

B2でも十分な資金を蓄えているチームもあれば、強くても資金や観客動員で厳しいチームもある。

 

難しい問題であるが、我々はファンあってのチームである。

 

現場のチームスタッフとしては、1人でも多くのバスケファンを作ること、1人でも多くチームのファンを作り皆一体となって盛り上がって行くことを願っている。

それがプロ選手・プロスタッフの使命ではないかと思っている。

この記事が参考になれば幸いです

 

 

 

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