モンゴル 雑記

モンゴルで活動する前に下見したゲル体験

2021年9月13日

モンゴルゲル
2013年にモンゴルで活動することとなり、その前に実際にモンゴルで生きていけるのかも含め、下見をすることとなって5日間モンゴルに滞在した。

なぜモンゴルに行くこととなったのか

モンゴルゲル

きっかけは白鴎大学時の仲間

上記の写真は私と妻とモンゴルの友達3人
3人ともモンゴルからの留学生として山形県の羽黒高校で3年間を過ごした後、栃木県の白鴎大学にバスケットボールで活動していた。
その時にトレーナー兼ストレングスコーチとして関わっていた。

 

2人ともモンゴルでは代表選手として活躍していたし、特にバタ(いちばん左)とは東アジア大会で中国の南京で対戦相手としても戦っている。
バタはモンゴル代表選手として、私は日本代表のトレーナーとして。

 

そんなある日、国際電話で電話が来た。バタが前十字靭帯を切ったかもしれないという相談である。
その時代、モンゴルではまだ前十字靭帯の再建術が国で4例しかなく、とても不安で日本で手術をしたいとのことであった

 

モンゴルから手術しに来日

早速手術ができる病院を手配し、諸々対応してあげた。手術はもちろん実費なので130万円くらいかかっている。
そのため、一日でも早く退院して医療費を抑えたいのである。

 

この辺りも対応して、リハビリもモンゴルに帰ってもまず理学療法士がいない状況であったので、1ヶ月間マンスリーマンションを用意し、済ませながら私が対応して行った。1ヶ月後にはそれなりに良くなり、その後はメールや電話などで確認しながらリハビリをし、無事復帰できている。

 

彼らの友達も前十字靭帯を断裂し、日本で手術の対応をしている。モンゴル語とカタコトの英語でのやり取りで病院にも迷惑をかけ、私もかなり大変な状況となっていた。

プロチームでトレーナーとして活動しながら、シーズン中にモンゴル人を引き受け、日本で部屋を借りて済ませ、生活やリハビリの対応と一日中駆け巡っていた記憶が蘇る。

 

2人の生活費や部屋代など費用と時間の消費はかなりのものとなった。
なぜそこまでしてあげるのかと聞かれることも多かったが、異国の地でわざわざ私を頼って、言葉もわからないのにましてや大金払って手術する決意がある人を掘っておくわけにはいかないよなという一点である。

 

恩返しのモンゴルオファー

モンゴルでのリハビリも含め、モンゴルのプロバスケチームからオファーを頂けたことが、モンゴルへ行くきっかけとなった。

普通の人ならいかないのだろうけど、これも人生で、海外からオファーをいただけるなんてことは人生で一度あるかないかだと思ったので、その経験値はプラスになるかと思って決断している。

 

モンゴルの下見

モンゴルゲル
とは言っても全く何も知らないのでは流石に、いけないと思い、下見の旅を決断した。
写真は実際のゲルと少年と番犬

 

ゲルでの体験

モンゴルに着くや否や見渡す限り草原である。
日本の田舎とはレベルが異なる異次元空間であった。

 

車で親戚のゲルに行くということで車を走らせ20分も走ると道がなくなる。完全なオフロードであった。トヨタ車のランクルが最も強い車として大人気の車であることがすぐに理解できた。日本ではランクルの本来の機能を全く使っていないのだなと理解できてしまった。

 

1時間程度のオフロードドライブで親戚のゲルにつく。

モンゴルの移民族
外の羊小屋では女性陣が羊の毛を刈ってカシミヤをとっているとの説明を受けた。モンゴルカシミヤの製品がとても質が良くお土産として人気なアイテムである。

 

モンゴルの移民族の羊
数匹の羊が柵の中にいて動物園感覚で見ていた。
ヤギと羊がいて、モンゴルのゲル民族は動物とともに生活しているとのことである。

 

モンゴルのゲルの中
ゲルの中は暖かく、広さは12畳程度にキッチンとベッドがあり、真ん中に暖炉があってここで料理をする。
この時は3月なのでまだ外だと-20度くらい、ゲルの中は+20どくらいとかなり温度差はある。

 

モンゴルのゲルでの料理
モンゴル料理
羊の肉と野菜を塩のみの味付けで食べるものである。
正直、獣臭がすごく、かなり厳しい、我慢と修行と思い、食べてはコーラで飲み込んで口の中を洗うという繰り返しであった。

 

モンゴル異民族の羊
食事も済んで1時間以上経って、ゲルの外に出てみるとなんと羊が山のように密になっているのにびっくりした。
まずこんな数の動物を見たことがない、アリよりも多いわけである。1000頭以上いるとのことである。
夜になると狼が来て襲われるので、夜は小屋に入り、番犬が警備するということである。

 

羊は1頭、日本円で8,000円程度で買えるそうで、これだけいると子供が生まれ、カシミヤもとれ、ミルクもとれ、と安定サイクルが完成しているそうで、モンゴルは羊の数で貧富の差がわかるとのことである。
ちなみにこちらのゲル民族の方々は、モンゴルの首相やモンゴルの首都のウランバートル市長を務めている家系なので、大富豪である。

 

トイレどこ?と聞く妻に対する答えは、トイレはどこでも大丈夫! ハッ
トイレなんかないよ、草原に穴ほって勝手にしてということである。

 

尿は肥料に、便は燃料になるのがモンゴルスタイル
ゲルの暖炉の燃料は馬や牛のフンが一瞬で凍って固くなって燃料となる
そのため、日本の動物園のような異臭はなく、全く臭くない

 

モンゴルで活動する前にゲルでの生活を体験し、すでに異次元の世界に新鮮というか衝撃というか、全てが刺激的なモンゴルとなった。

 

今回はこの辺りでまた、モンゴル記を記します。

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