バスケットボール選手には怪我がつきものですが、怪我の起こり方にも防げる怪我と防げない怪我に分類します。
どうしても防ぐ事ができない怪我は仕方がありませんが、怪我のリスクを減らして対応することは可能です。
その役割となるのがストレングスコーチやアスレティックトレーナーの役割となっています。
私は現在プロバスケチームに関わって24年間活動してきました。
プロ選手の多くの怪我に対応し、怪我の対応をしてきましたし、時には手術をする必要性もありました。
中学生のU15、高校生のU18にも関わっています
多くの怪我の対応、リハビリ、競技復帰させてきたので参考になるかと思います。
結論
バスケットボール選手で起こるけがには7つ要因があります。
あなた自身に起こりうるケースを参考に対策を実践して怪我を予防して競技で結果を出しましょう。
1.アクシデント
2.オーバーユース
3.悪い動作習慣による負担増加
4.筋力不足
5.体脂肪の増加
6.体水分量の減少
7.後遺症の未完治
今回はバスケットボール選手で怪我が起こる7つの要因と対応というテーマで解説していきます。
バスケ選手の怪我が起こる7つの要因
怪我の要因となるものは以下の7つに該当します。
防ぐ事ができないもの、防ぐ事ができることに分かれます。
防ぐ事ができないもの
1.アクシデント
防ぐ事ができるもの
2.オーバーユース
3.悪い動作習慣による負担増加
4.筋力不足
5.体脂肪の増加
6.体水分量の減少
7.後遺症の未完治
7つの要因で起こりやすい怪我を例として解説し、対応策を提示していきたいと思います。
1.アクシデント
ジャンプ後の身体接触やカウンターでの打撲、想定外の事がアクシデントとしてあり、防ぐ事ができないケースとなります。
こういった怪我は試合中に多く発生する傾向があり、代表的なシーンとしては脳震盪(のうしんとう)となります。
アクシデントに関してはどうしても対応しきれないケースがあり、日頃のトレーニングや動作習慣等で同じ怪我でもグレードを軽減させるかということは対応策として実施できるかと思います。
着地で相手選手の足に乗ってしまい足関節捻挫
バスケットボールで各年代でも最も多い怪我が突き指と足関節捻挫です。
特にジャンプの着地にて相手選手の足の上に着地して捻挫してしまうケースが多いアクシデントとなってしまいます。
足関節捻挫の対応策として
私がドリルとして行うのはジャンプの着地の際に足関節を十分に曲げて着地をすることで症状を軽減できます。
つま先で着地してしまうと足の上に着地してしまうことで不安定な状況となり関節が捻挫しやすい状態となります。
この時に着地の際にパワーポジションで着地できれば足関節の背屈時は関節面の安定性が向上するため捻挫の程度は軽減できます。
足関節の捻挫では前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)の損傷がしやすいのですが、パワーポジションにて捻挫すると脛腓靱帯(けいひじんたい)の損傷をしてしまうケースもあります。
このあたりは回避対策の動作習得をしても加速と足の上のどの部分に乗ってしまうかという点で損傷部位は異なりアクシデント要素となってしまいます。
プロ選手の場合はその辺りの予防策としてテーピングを装着してアクシデントに際してもより軽傷で抑えられるように対応しているわけです。
参考記事↓↓↓
相手の膝が入って打撲でモモカン
バスケットボールやコンタクトスポーツで多いのが打撲です。
特に大腿部の前面や外側での打撲はバスケットボールでもとても多いものでモモカン、モモカツともいいます。
外国籍ではチャーリーホースとも呼びますね。
詳細はチャーリーホースで検索すると確認できます!下にも解説記事掲載しました↓
バスケットボールで多いのがスクリーンを交わす際にムービングされて相手ビッグマンの膝が入ってしまうことで起こるケースが多いです。
特にファイトオーバーでのピック&ロールのディフェンスや1on1の間合いを詰めて対応する際にヒットしやすくなります。
モモカンの対応策として
一番はパッド付きのアンダーウェアを着用することです。
ただし動きづらくなってしまう傾向もあるので着用に際しては個人差があります。
ポジション的にハンドラー(ピックを使うボール保持者)へのマッチアップやディフェンダーは受傷しやすいので対策すべきです。
モモカンは安易に考えられやすい怪我ですが、症状が重いと捻挫よりもよっぽど時間がかかる怪我です。
筋肉の挫傷をすると腫れや内出血がひどく場合によっては入院した選手もいます。
安易に考えずに応急処置もしっかりと対応する必要があります。
打撲だからと言って入浴して温めて血行を良くしてしまうと腫れが広がり悪化しやすい代表的な怪我です。
バスケットボールの場合、膝が90度曲がらないとプレイにて悪化してしまうケースも多く、初期から無理すると骨化性筋炎(こつかせいきんえん)となり筋肉中に骨が形成されてしまい手術へと発展してしまうこともあります。
参考記事↓↓↓
スリップによる膝内側側副靱帯損傷
バスケットボールは体育館での競技が中心なので、汗をかいた際に床が滑りやすい点もあります。
プロリーグでは特にペイントエリアにフィルムを貼る事が多いこともあり、使い始めは滑りやすい性質でもあります。
特にフリースローの際に同じ場所に止まるため汗が滴り落ちている部分もあり、コート整備の方の対応にも影響してしまうこともあります。
膝の内側にある靱帯はスリップにて損傷してしまうケースが多く、膝内側側副靱帯(ひざないそくそくふくじんたい)の損傷をしてしまうアクシデントは非常に多くなっています。
特に近年夏場は温暖化で環境温度も高まってきて4月から10月くらいまでは暑さが極まり発汗の量も多くなっています。
足元が滑ってしまうケースはどうしても仕方がないケースとなってしまい、天候にも体育館自体が影響されて湿度が高くなり滑りやすくなってしまうこともあるため防ぐ事が難しい点です。
内側側副靱帯の対応策
スリップに関しては対応しずらいことが第一としてあります。
我々として対応できることとしては膝が内側に入りやすい動作習慣があると内側側副靱帯に負担がかかりやすい問題が出てきます。
全ての方の膝アライメントが問題とは思いませんが動作習慣を見直して関節面の遊びを作っておくとアクシデントに際し軽傷で済むこともできます。
それには日頃からケアを実施して筋肉の緊張や筋膜の張り感を取り除くことで関節のゆとりが出て受傷した際に軽傷で済むケースがあるのかと考えます。
参考記事↓↓↓
2.オーバーユース(使いすぎ)
オーバーユースとは要するに使いすぎよって起こる障害となります。
怪我には大きく分けると2つに分類できます
・急性の外傷(急に痛めたきっかけのある怪我)
・慢性の障害(だんだんと日増しに痛みが増してきた怪我)
オーバーユースはだんだんと痛みが増してきた症状となり、原因としてはいくつか考えられます。
オーバーユースの原因
・練習のやりすぎ
・急に運動強度が増加した
・同じ練習メニューを長時間実施
・ストレッチやアイシング等のセルフケア実施不足
・動作習慣による一部分の負担
オーバーユースにもこのような原因が考えられます。
オスグッド
バスケットボールで小学生高学年に多いのが成長痛のオスグッドになります。
高学年になると練習頻度や強度が増加して、土日では午前午後と試合や練習となるケースも多くなります。
小学生では特に足の長さが特に成長していく傾向があり大腿骨の成長が著しいわけです。
骨の成長に対して、筋肉の成長が追いつかず、さらに運動量が増加することで筋肉が硬く縮まってしまうことで骨に負担がかかってくるのが成長痛のオスグッドとなります。
オスグッドの対応策
基本的には成長痛のため一時的に歩行すら痛みがあるケース以外は練習しながら対応していく形となります。
・運動することで骨に炎症症状が出るので、アイシングを行うこと
・筋肉は硬く縮まってしまうのでストレッチを行うこと
上記の2点が絶対的に実施する必要があります。
さらに治療を行ってもらい筋肉の柔軟性を獲得することは大切です。
大腿前面にある大腿四頭筋のストレッチだけでなく、後面、内側、外側と大腿周囲を全てストレッチしていくことで膝関節のゆとりができ動きにスムーズさもでます。
動作習慣に問題はないか確認して根本となっている原因が他にあるか対応してあげることでより改善しやすくなりますが、成長期なので症状は継続していくのでセルフケアの徹底を保護者も一緒に協力体制でサポートして欲しいです。
練習時はキネシオタイプのテーピングやストラップ型のサポーターにて負担を軽減できるので有効活用してほしいです。
参考記事↓↓↓
シンスプリント
中学生や高校生に多くなる症状としてスネの痛みのシンスプリントがあります。
典型的なオーバーユースの症状で走る、跳ぶの動作の繰り返しにてリカバリーし切れずに痛みとして発症していきます。
スネの内側の下1/3で発症しやすく、上部の場合は跳躍型と言って治りづらいとされています。
シンスプリントがさらに悪化すると疲労骨折へと移行してしまうので練習の可否の判断をしっかりと対応すべきです。
シンスプリントの対応策
シンスプリントでもやりながら対応していくことは可能ですが、片足でのジャンプで痛みがどうかで練習を参加させるか休ませるか判断の基準となります。
片足ジャンプで痛みはあるものの3回連続普通にジャンプできるのであれば練習は継続しながらセルフケアの徹底を実施して対応していけます。
ただし、翌日の朝の状態にて痛みが増加傾向であれば練習は別メニューとして回復させていくと1週間程度で回復傾向になっていきます。
練習の増加によって負担が増えたり、セルフケア不足によっての悪化であれば改善していきますが、根本的に動作習慣により負担がかかりやすいタイプであれば動作の改善をする必要があります。
キネシオタイプで脛を圧迫するだけでも痛みは軽減できるのでうまく活用するようにして負担を軽減させてセルフケアや治療にて回復を増加させていくことで練習再開へとイメージてきるようになっていきます。
シンスプリントなら1週間程度の休息期で回復傾向になりますが、疲労骨折へ移行すると数ヶ月休息期となってしまうのでコーチやトレーナーの判断はとても重要です。
参考記事↓↓↓
疲労骨折
疲労骨折は上記のシンスプリントからさらに悪化すると疲労骨折となってしまいます。
その他の部位で多いのは足の指に当たる中足骨の疲労骨折です。中足骨の場合はオーバーユースの問題もありますが、どちらかというとバッシュ(シューズ)を変えたことにより足への負担増加やシューズが合わないために起こるシーンが多いです。
疲労骨折への対応策として
脛の疲労骨折は数ヶ月の長期休養となるケースもあるため、練習を休むかという点がポイントとなります。
片足連続ジャンプで2回目からちゃんと跳べないレベルであれば疲労骨折に移行している可能性が高いので練習禁止レベルです。
選手はコーチに脛が痛くて練習を休むということがなかなか伝えられない状況下となってしまい、無理をし続けて悪化する傾向と試合が続くことで痛みがありながらも無理せざるを得ない状況となっているケースもあります。
特に高校生は強豪チームほど試合が多く、運動量に対してリカバリーが追いつかずに起こってしまいます。
バスケ選手は普段体育館での練習が多く、外練習でアスファルトを走ることが増えると負担が大きくなっていきます。
対応策としてセルフケアを実施することと環境変化や運動強度が高まったら治療を受けることや、セルフケアを増やして早期対応して1日の痛みの変化を確認しておくことです。
中足骨の疲労骨折はこちらもアイシング、足裏のストレッチ等セルフケアを実施することが前提です。
シューズを新しくする場合は、いきなり履かないで個人練習時から吐くようにしてまず慣らすことです。
シューズを購入する際はデザインで選ぶのではなく、試し履きをして足の曲がるポイントとシューズの曲がるポイントを一致させることです。
シューズにも底が硬く曲がらない構造のシューズもあるのでこの辺りはチェックポイントとなります。
特に小学生や中学生では足のサイズが大きくなることを想定してサイズを大きめで購入する傾向にありますが、その考えが足への負担をかけてしまいます。
バスケットボールは競技備品としての費用はウエア、ユニフォーム程度ですので他の競技のように防具や備品は極端に少ないのでシューズは予算だてして3-4ヶ月に1度交換するまたは2-3足で履き回す方が長持ちします。
プロ選手の場合2ヶ月程度で履き替え、履き回して対応しています。
こちらは第五中足骨の参考記事↓↓↓
3.悪い動作習慣による負担増加
いわゆる癖によって悪影響を及ぼしているケースがあります。さらに筋肉の使い方のアンバランスからアライメント不良になっているケースもあります。
このようなタイプは少し休んで痛みがなくなっても、再び痛みが出てしまうケースとなり、根本的に動作を改善する必要が出てきます。
簡単には改善しないわけでトレーニングを行い修正していく必要があり、専門家の指導とアドバイスが必須となります。
腰椎分離症
腰椎分離症は中学生の年代で起こりやすく、成長期によって股関節周囲の柔軟性低下、腰椎骨盤リズムの動作作り、バスケットボールの競技特性による影響もあるので、何が問題となっていて、問題の原因は何か、その原因の解決策を実行して改善させる必要があります。
腰椎分離症は下部腰椎の疲労骨折によりさらに骨が分離して偽関節となってしまう症状です。
本当に初期であれば骨癒合の可能性があるので長期コルセット着用と休養にて改善する場合もありますが、つかない事が多く体幹の強化等にて対応していくことになります。
腰椎分離症の対応として
まず問題となっている原因を探ります。大抵の選手は骨盤の動きがロックされてしまい腰の一部分で反ったり捻ったりすることで発症してしまいます。
負担を分担させるための動き作りが必要となり、骨盤の動き、背中から腰の動き、バスケのスピンの仕方なども影響していますのでこの辺りの動作を確認して改善の必要性があるか確認すべきです。
体幹の強化とセルフケアの実施も必要で、原因となる要素が多く、個人差もあるので個々のアプローチがとても大切です。
参考記事↓↓↓
さらに腰椎分離症はもう一つのブログでも掲載してます↓↓↓
有痛性分裂膝蓋骨
膝のお皿を膝蓋骨(しつがいこつ)と言いますが、成長とともに大きな1つの塊となります。
そのため成長期の過程で特に外側上部が牽引力によって離れたまま変形して固まることで痛みを伴ってしまう傾向があります。
バスケットボールの競技特性からサイドステップやターンなど切り返し動作が多いため、大腿部の外側に筋緊張が起こりやすい傾向があります。
膝蓋骨の外側上部には大腿四頭筋の外側広筋が付着しているため有痛性分裂膝蓋骨(ゆうつうせいぶんれつしつがいこつ)が発症してしまいます。
この辺りは動作習慣によって膝が内側に入りやすい癖によっても起こりやすいものです。
有痛性分裂膝蓋骨の対応策として
バスケットボールのピボットやターンスクワット動作などの際に膝が内側に入りすぎないように指導してあげる必要があります。
さらに柔軟性をしっかり出すためりセルフケアや治療を小学生のバスケットボールを始めた際に指導して習慣づけることもポイントとなります。
後遺症としても痛みが出やすかったり、張り感が出やすい傾向となるので保護者も含めて対応策を学び実践して欲しいわけです。
小学生の3-4年性では判断できないこと、経験したことのないことだらけなので必要性となります。
参考記事↓↓↓
4.筋力不足
筋力不足にもパワー不足、筋持久力不足などいろいろありますが、今回は自分の体を支える安定感がないために起こってしまう怪我を紹介していきます。
筋肉の収縮形態として
筋肉の収縮
・求心性筋収縮・・・縮んで使うタイプはパフォーマンス向上
・等尺性筋収縮・・・固定して耐える筋力、安定感、バランス力
・遠心性筋収縮・・・伸ばされながら耐える守る筋肉
特に怪我につながる筋肉の収縮として等尺性筋収縮が競技中に働くことで安定感とバランス感が保てることで怪我の予防につながります。
さらにコンタクトや減速などの負荷がかかった際に遠心性筋収縮が耐える力となり守る筋力として活躍しています。
これらの筋力が不足してしまうと自分自身のプレイに対しての切り返し動作、ストップ、ターン、コンタクト等でアクシデントとなってしまいます。
さらに筋持久力が低下してしまうことで練習や試合の終盤に怪我に発展してしまうわけです。
前十字靭帯損傷
前十字靭帯損傷はさまざまなケースがありアクシデントで防ぐ事ができないケースもあれば、動作習慣の影響で起こることもあります。
また筋力不足によって起こってしまうのがぽっちゃり型の女子に多く、自分の体重と競技中にかかるGをコントロールできなくいわゆる自爆してしまうケースもあります。
このようなケースでは次の項目で紹介する体脂肪によっても影響してくるので筋力を鍛える目的にはパフォーマンス向上もありますが。自分の体を守る、怪我を予防するという点も大きな意味合いがあります。
前十字靭帯損傷の対応策として
・基礎体力の向上を疎かにしない
・専門家にウィークポイントの強化をしてもらう
・足先と膝の向きが同じ方向を常に向いていると膝の捻れが軽減されるので怪我のリスク減少となる
・バスケットボールのファンダメンタルを徹底して動作習得のベースを作る
参考記事↓↓↓
突き指
バスケットボールの怪我で最も多いのが突き指です。突き指にも色々なタイプがありますが、小学生に多いのはボールの勢いに負けてしまい受傷することがとても多いです。
これがプロ選手の場合はユニフォームに引っかかってしまうということも多くなります。
特に第二関節の突き指と母指の付け根の突き指はとても多い怪我です。
突き指の対応策として
最も良いのは指立て伏せができるようになることですが、いきなりできるわけがないので、指先を机について体重移動するだけでも指先に力が付くようになるので強化できます。力をつけるには段階があり、無理なことを頑張るのではなくできることを確実に増やしていき、気づいたらかなり筋力がついているという感覚へとつながります。
急には向上せず徐々に対応できるようになっていく為、継続して実施するということがとても大切です。
参考記事↓↓↓
5.体脂肪の増加
体脂肪が増加すると怪我のリスク増加とスタミナ減少に影響します。
特に気をつけてほしい時期があります。
中学3年性は夏に引退となって受験勉強によって運動量が増加してしまい、体脂肪が増加しやすくなってしまいます。
この時期に第三次脂肪細胞の成長期となり脂肪の数が増加しやすい時期でもあるので注意が必要となります。
運動をあまりしていないことで筋力も低下した状態で、高校で再開した際に急に練習強度ぞかによって怪我のリスクが高くなってしまいます。
前十字靭帯損傷
体脂肪が増えることでなぜ怪我につながるか、やはり無駄な重りをつけた状態で運動することで負担増加となってしまいます。
自分の体重をコントロールするための筋力がなければ前十字靭帯損傷のような大きな怪我につながってしまいます。
さらに高校1年生ではまだ成長線があり骨が固まっていないことからすぐに手術することもできなく大きな時間のロスにもなってしまいます。
極端に体脂肪が多い、急激に体重が増加したケースでは筋力が支えるだけのレベルに達していない事があり、特にひざ崩れが起こってしまい、前十字靭帯損傷というケースがとても多い受傷機転となっています。
前十字靭帯の対応として
高校生では体組成の測定を実施して自分の体を数値化することで一つの指標となります。
そしてどんなトレーニングをするか、食事はどうコントロールするかを専門家に指導してもらうと計画的にコンディションの維持向上につながります。
怪我をしてからでは遅く、いかに準備して対応するかということになります。
そのためにはコーチ、トレーナー、ストレングスコーチなど専門家のアドバイスを受けられるよう環境整備も必要となります。
参考記事↓↓↓
皮下脂肪厚から体脂肪を測定する詳細記事はこちら↓↓↓
6.体水分量の減少
人間の体の多くは水分から成り立っています。
体水分量が減少してしまうと脱水となり、体温調節機構にも影響します。
特に脱水状態になりやすいのが夏場の環境では発汗が多く、熱中症にもなりやすい季節となります。
体調不良で嘔吐や下痢でも脱水症状となるのでコンディションとしては非常に悪い状態です。
ですから意識して水分摂取をする必要があります。
怪我と脱水には相関関係があります。
体水分量が少なくなってしまうと肉離れを起こしやすくなります。
体水分量はインピーダンス法の体脂肪率測定の体重計などで測定できます。
肉離れ
肉離れをした際に体水分量を測定するとほとんのケースで体水分量が減少している結果となっていました。
バスケ選手は練習中の水分補給はできている選手が多いのですが、オフコートや自宅での水分摂取が極端に少ない傾向となっています。
要するに私生活での水分摂取が少なく脱水状態となっていて体水分量が意識して水分摂取しないと減少してしまう事になりやすいのです。
肉離れの対応策として
練習前に体重測定をする
痩せている分しっかりと食事を取る意識を持つとともに水分摂取もしておく。
夏場や冬場でも水分摂取をしっかり行い、練習や試合後に排尿できるように水分を摂取することで脱水を防げて肉離れの予防にもなります。
ウォーミングアップをしっかり行い急激に負荷のかかる動作を避けて徐々にスピードアップしていく事です。
参考記事↓↓↓
7.後遺症の未完治
一度怪我をして再び同じ部位の怪我を繰り返してしまうケースがあります。要するに完治していなかったり、不十分な状態でテーピングで対応できてしまっていたケースは本来はまだ問題があるものプレイは可能という問題です。
足関節捻挫再受傷
バスケットボールでは足関節捻挫を繰り返してしまう選手が非常に多いです。ある程度良くなると再び痛みはあるものの競技できてしまうからです。
しかし、実際には足関節捻挫で痛めやすいのが前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)で足関節の緩みが出やすく問題として後遺症は残りやすいケースです。
特に起こりやすいのが以下のケースです
・可動域の不十分
・筋力の低下(特に腓骨筋の筋力低下)の選手は多いものです
・足関節捻挫に対する動作習得が不完全な選手も多いです
足関節捻挫の対応策として
まずは問題となっている原因を突き止めましょう。
・可動域の左右差が出てしまっているのか
・筋力は十分に回復しているのか
・ストップやターンなどバスケの競技特性での問題はないか
このあたりは確認したいところです。
練習前にいきなりシューティングするのではなく、足関節に対する刺激を入れて安定感を出すといいです
足関節の筋刺激
・足関節のチューブトレーニングによる筋刺激
・バランスディスク等での足関節の協調性
・着地時でのつま先ではなくパワーポジションを取る
・片足でのコントロールやアジリティ
このあたりを実施すると準備レベルが向上して筋の反応速度も良くなってバランスをとりやすくなります
まとめ
今回、バスケットボール選手で起こる怪我7要素と対応作に関して簡単ではありますが紹介させていただきました。
まとめ
バスケットボール選手で起こるけがには7つ要因があります。
あなた自身に起こりうるケースを参考に対策を実践して怪我を予防して競技で結果を出しましょう。
1.アクシデント
2.オーバーユース
3.悪い動作習慣による負担増加
4.筋力不足
5.体脂肪の増加
6.体水分量の減少
7.後遺症の未完治
対応策としては、
・問題となっている原因を見つけること
・原因に対する解決策を考案して実行すること
・専門家の指導やアドバイスをもらわないと気づけないことも多い
・最低限のセルフケアを実施する習慣を作る
・段階的にチーム練習に参加して回復優先にすると状態は良くなっていく
このような点になります。
バスケ選手の中でも怪我をしやすいタイプという方もいるもので、何かが影響しているかと思います。
アクシデントは仕方がありませんが、アクシデントでも重症にはならないよう軽傷で済ませる事が可能になるケースがあります。
今回紹介したことを実践して対応し、より競技に集中して満足のいく時を過ごしてほしいと思います。
時間は皆平等でどう活用するのかが個人の財産になると思います。
1日は24時間、1440分、そのうちの数分取り組むだけでも積み重ねで大きな差となります。
今回の記事が参考になれば幸いです。