オミクロン株が急増してるけどBリーグの試合開催はどうなるんだろう?
試合開催の判断ってどうなっているんだろう?
コロナに対してどんな対策をしているんだろう?
こんな疑問をお持ちの方に答えます
私は現在プロバスケチームのトレーナーとして関わっていて、現在もチームに感染者を出さないように対策を立てて対応している状況です。
この記事を書いている時点では昨シーズンも含め、これまでチーム内での感染者は防ぐことができています。
しかし、今回のオミクロン株の全国の急増はとても脅威を感じ、いつ我々のチームに襲いかかってくるかと不安な毎日であります。
ファンの方々も試合会場に行きたいけど大丈夫なのか、試合中止はいつ発表されるのか、チケットはどうなるのか、新幹線やホテルはキャンセルできるのかなどたくさんの問題点が生じているのかと思います。
この記事を読むことで疑問に思っていることや日頃のモヤモヤも多少なりとも解消していただけると思います。
今回のテーマは
- コロナ禍でもBリーグの試合開催は大丈夫なのか
- 試合開催の判断はどのようにして決定しているのか
- どんな対策をしてリーグ戦に臨んでいるのか
このような内容で進めていきます。
1.感染力の強いオミクロン株急増の中でBリーグ試合開催は大丈夫なのか
2021昨年の後半は日本としてもコロナがかなり落ち着いていたかと思います。
しかし、オミクロン株が日本で市中感染の確認が進んでいき、年末年始から急速に感染者や濃厚接触者が増加してしまいました。
これによってBリーグでも早い段階から試合が中止となってしまいました。
リーグの方針として
リーグは昨年同様、リーグを開催して進めていく方針をとっていくでしょう。
ここは政府としても現状経済を動かしながら対応する流れなので、そのまま継続していくということは変わらないでしょう。
観客動員も100%が認められているので今後はより規制も少なくなっていく中、各自がコロナ対策しながらリーグは開催していく形になっていきます。
リーグを休止した方が良いのでは
オミクロン株によってリーグの多くの試合が今後も中止や延期となることは、このコロナ禍の状況では十分考えられます。
Bリーグだけではなく、日本代表活動、スポンサー、その他様々な点から試合の日程をズラすことはできず、可能な限り試合を開催していかなくてはならない状況なのだということです。
プロチームもホームでの試合は興行となり、会社の収益としてホームゲームを開催しなければ倒産してしまいます。
会社の存続のためには60試合という試合数をこなしていかなくては、チーム運営が厳しくなってしまうチームもあるということなのです。
そのため、Bリーグとしては試合を開催して、各プロ球団を守ってくれているというわけです。
現状選手で重傷者も出ていない事も開催にあたり、ポイントとなるかと思います。

試合が延期されるリスク
これから後半戦に入っていったわけですが、大きな試合のスケジュールの変更はできないため、試合が中止となり代替試合はどうしても水曜日やバイウィークに開催されていく。
B2は後半戦も前半戦同様にバイウィークがなく土日を中心とした試合で最後まで駆け抜けていきます。
そのため、水曜日に試合を開催せざるを得なくなり、疲労やコンディション調整がとても難しくなってきます。
会社としても怪我で離脱しないような体制づくりを構築していくこともポイントになるかもしれません。
延期によって起こるリスク
- 試合数が異なり勝敗での順位よりも勝率に移行
- 水曜ゲームが多くなる(開催できない試合も出てくる)
- 過密スケジュールになり、コンディション不良や怪我も起こりやすくなる
ファンの方もハラハラドキドキ

チームスタッフとしては常に緊張感がありすぎて過酷な状況で毎日格闘の日々となりそうです。
2.試合開催の判断はどのようにして決定しているのか
試合開催の判断はとても難しく、時間との戦いになります。
事前に陽性者や濃厚接触者判定でわかっていれば、早い段階で中止が決定されるわけですが、直前や当日体調不良者が出てしまうと、観客を来場してから中止となってしまう場合も出てしまうわけです。
PCR検査の結果
体調不良者の場合、基準となっているのがPCR検査で陰性が出ないとなりません。
問題なのが、試合開催までにPCR検査の結果がでないケースとなります。
結果が出ない以上、陽性者かもと疑わなくてはならず、試合を開催できないのです。
次に起こることは、保健所からの濃厚接触者判定になります。
判定が出なければこちらも試合開催ができないということです。
試合開催できない場合の基準
- PCR検査にて陽性(他濃厚接触者がどうか)
- PCR検査の結果が出ていない
- チームの濃厚接触者判定が多数(規定人数に達しない)
- 濃厚接触者判定が出ない
- 当日の体調不良者の判断ができない場合
抗原検査の結果では
抗原検査はリーグでも実際に実施しています。
チームとしては、日頃チーム活動をともにしていない選手などがチームに合流した場合は、一旦抗原検査にて確認して陰性の結果のもと、練習参加をさせるような流れになるかと思います。
よくあるケースでは練習生やトライアウト、アーリーエントリー候補者など通常別チームでマスクなしで活動しているようなケースが対象者になります。
チームによっても異なるかと思いますが、現在体調不良でも風邪なのか、コロナなのか、過労なのか、持病なのか、正直判断がつきません。
病院によってもPCR検査の結果が当日出るところや翌日になる場合など結果にタイムラグが生じます。
そのため、病院受診前に一旦抗原検査を実施し、PCR検査を数時間で結果が出る検査機関に依頼し、さらに病院へ受診するという流れも構築しています。
この辺りはチームによっても地域差によっても異なってきて、結果の反映まで時間がかかるケースもあります。
抗原検査実施に関して
- 部外者は抗原検査で陰性確認してチーム合流
- 体調不良者はまず抗原検査、病院受診、PCR検査
- チームや地域差があり、検査結果反映には数時間〜数日かかる場合も
- 2022年1月現在は週に2回程度リーグより選手・スタッフは実施
試合当日の体調
試合の前日や当日に体調不良者が出ると、かなり緊迫した雰囲気となります。
正直現場はパニックに陥り、バタバタとなり、変な情報が広がってしまう場合も。
試合の前日や当日に体調不良となると、PCR検査の結果にて陰性、陽性の場合では濃厚接触者判定が出ないと試合は開催できない状況となります。
最終的にはリーグ側の判断にて試合の中止が決定されるわけですが、試合開催にあたってのタイムリミットも実際にあり、ホーム側のインフォメーション、来客状況、前座試合の予定など様々な点から極力早く決断をしなければならないわけです。
しかし、その基準が検査結果や保健所の判断結果となるため、実際に試合が開催できるかどうかはギリギリまで判断がつかず、場合によっては来場してしまうケースもあるのです。
特に問題なのはGame1後にアウェイチームの選手が体調不良となってしまった場合、ホーム側が敏速にPCR検査まで対応しなければならないので本当に大変な状況になります。
試合当日体調不良になると
- 試合当日の体調不良はコロナと疑いPCR検査の結果にて陰性が必要
- 体調不良の状態で無理して試合会場に来ると、チームもクラスターの危険が出る
- 体調不良者が来場することで、試合が開催できなくなってしまうケースが出る
- 体調不良者がPCR検査の判定が出なければリーグ判断で試合中止にせざるを得ないケースもある
- 短時間で検査結果を出すこと自体が無理な場合もある
試合当日体調不良になると試合ができなくなる場合に陥り、さらに無理して体育館に来てしまうことで、チームは濃厚接触者扱いになる場合もある。

実際にあった話
Game1後に相手選手が体調不良となり、抗原検査では陰性も病院受診でPCR検査に対応してくれないケースがあります。
土曜日の夜間に対応してくれるところもなかなかないのも現状です。
そのためホーム側が即日検査結果を出してくれる検査機関にお願いし、深夜に相手チームのホテルに検査キットを運び、検査機関に回収に行ってもらい、翌日の朝に検査結果を出してもらうように対応してもらったケースもあります。
この辺りの段取りをトレーナーが行わなければいけないのは、現実的に厳しく、ホームゲームの運営がやるべき部分なように思う次第です。
結果は陰性で無事Game2も開催することができ、コロナではなかったのでひと安心であった。
しかし、我々ホームも家族持ちはコロナに感染している可能性があるため、家に帰らず急遽ホテルに宿泊して対応する形となってしまいました。
3.どんな対策をしてリーグ戦に臨んでいるのか
コロナ禍でリーグとしても試合開催できるように可能な限りの最善の対策をしています。
予防接種を強く推奨
チームの選手・スタッフは強制ではないものの、ワクチンの予防接種を強く勧めるというアナウンスで対応しています。
そのため、各チームのほとんどの方が実際に予防接種を2回行い、重症感染しないように対応しています。
そのため、コロナ感染者は出てしまっていますが、今のところ軽症や無症状で済んでいるのも事実です。

定期的なPCR検査
リーグではリーグ独自のPCR検査を2週間に1回実施しています。
課題点としては、毎週ではないこと、毎試合前に判定が出て試合を行っているわけではないため、対戦相手に感染する可能性は十分にあることは否定できません。
PCR検査は一定の期間の猶予があるため、チームによって実施日が異なり、試合前に行ったのか、試合後に行ったのかで結果の違いも出る可能性はあります。
この辺りの時間差はどうしてもホームチームとアウェイチームの移動の問題、チームによってOFF日が異なるので仕方がないことだと思っています。
PCR検査を実施しなければ選手・スタッフは試合のエントリーができないというルールになっています。
PCR検査実施で思う点
- 2週で1回なので試合毎ではなく完全ではない
- 検査をいつ実施するのかで状況は変化する
- 試合出場のエントリーにPCR検査は義務付けられている
- 検査結果が出るまでに1日半かかってしまう
リーグ実施のPCR検査は結果が出るまでに時間を要するため、オミクロン株の急速な感染力には対応しきれているのかと思う点もある。
週2回の抗原検査
オミクロン対策として、PCR検査にプラスして抗原検査を週2回実施することが義務付けられました。
抗原検査の特徴は、精度はPCR検査より劣るものの、その場で検査結果が出るので一旦白黒つけることができるので簡易検査としては有用できます。
リーグとしても抗原検査で陽性の場合、速やかにPCR検査を実施しなければならず、すなわち隔離となります。
基本的に月木の2回となりますが、チームスケジュールによっては前後1日の猶予期間があります。
月曜日や木曜日は試合の翌日になるケースもあり、検査をチームで行うことは厳しくなります。
とはいえアウェイでの試合後に遠征先で抗原検査を実施して万一陽性になった場合、チームと隔離して遠征先にてPCR検査を実施し、待機しなければならないケースが出てしまうのです。
そのため、簡易的な抗原検査も遠征先で実施すること自体がリスクとなり、いつ実施するのか判断するのも難しくなってきます。
選手・スタッフ各自に任せると抗原検査も検出不可となったり検査ミスも出てしまうわけです。
タイミングや検査を実施するのも一苦労となり、現場のトレーナーの仕事がどんどん増える一方となっていることが現状です。
抗原検査で思う点
- 簡易的でその場で検査結果がわかるのは一つの指標となる。
- 抗原検査陽性の場合、すぐにPCR検査にて確認
- リーグの定期検査を遠征先では万一に対して実施しにくい
- 一人でできるようになるには何度かミスが起こる
試合当日の体調管理
リーグとして体調管理のアプリを導入している。
体温や体調を記載する項目があり、その項目にて異常がある場合は試合当日来場してはいけないルールがある。
アプリを記載しない場合も試合の出場ができなくなってしまう。
選手・スタッフは毎日アプリによって体調管理をリーグは把握しているということである。
試合会場では一般客の来場時の検温が選手・スタッフも実施しなければならない。
検温は一つの基準になるが、現状無症状による感染もあるため、果たして検温がどこまで有効な手段なのかと考えてしまうこともある。
検温器の精度にバラツキがあるのでこの辺りは判断も難しいように感じる。
こんなケースも実際にあった
我々のホームゲームで相手チームの選手が、試合会場に来てから急に気分が悪くなり、トイレで嘔吐した。
トイレは両チーム共用のため、使えなくなってしまい、かなり困った。
その選手は試合開始前にホテルに戻って行ったが、翌日は試合に出場している。
食べ合わせが悪く、吐いたら回復し、内科医も了承してリーグも試合出場の許可が出た。
試合当日の体調管理
- とにかく当日の体調不良はかなりバタつく
- リーグが採用している健康管理アプリを使用
- 当日にアプリの項目に異常があれば来場できない
- 試合会場でも検温・消毒は必須
- 試合当日の体調不良はコロナを疑う流れに

試合中の対応
リーグとしてはベンチではマスク着用となっています。
マスクは不織布マスクを着用するようにとのことです。
ただし、実際は味方も敵も接触しているので、試合をしている以上ベンチエリアでマスクをしてどう影響しているのかは分からないということです。
チームとして対応しているのは、試合中のマスクは常に使い捨てて新しいものを使用するという点です。

ファンや観客等の対応
コロナ禍でも来場して応援して頂けていることは本当にありがたく、プロチームとしても期待に応えなければと指揮が高まります。
実際に声を出しての応援はできないし、今後オミクロンのような感染が強いと飲食も控えた方が良いケースもあるかと思います。
ファンとの直接な交流や接触は控えなければならないのが、コロナ禍での対応の仕方になってしまいますが、各チームSNSなどでチームの普段見れないところを投稿してくれているかと思います。
ファンの皆さんも物足りないかと思いますが、チームとしてはできる限りの最善を尽くしているかと思います。
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ファンの方に控えてほしいこと
コロナ禍では差し入れや出待ちなど控えてもらいたいことはやはりあります。
プロ球団としては試合を開催することが一番のこととなります。
そのため、選手にとってマイナスな要因は避けなければなりません。
そのため、プライベートで遭遇してもそっとしておいてもらえるのも愛情となります。
スポンサーやメディア対応
現在チームでも感染対策として、スポンサーやメディアも体育館に入室することやインタビューも制限された中で行われているかと思います。
特にメディアではマスクを外すケースやとても近い距離での対応になってしまうケースもあり、トレーナーとしては不安要素満載なわけです。
コロナを防ぐ使命のトレーナー
両者の激突!

ファンの方はどう行動する
オミクロンによって慢延防止地域が広がってきました。
現状過去最多の観戦者数なので通常であれば緊急事態宣言レベルなわけで、経済考えると発令できない状況下も理解しています。
実際に遠征での移動ではかなりの空席で新幹線も車両が貸切状態となっています。
自己判断で行動してほしい
地域差も流行の時期も仕事や学校などあなたの日常の環境もあるかと思います。
試合での環境もホームとアウェイでは異なるし、ホームでも開催地が異なれば行きにくい場所や不安要素もあるかと思います。
しっかりと計画をして、万一に備えても大丈夫な状況を各自で作り出しておいてほしいです。
特にアウェイに行った先で、体調不良になることもあり、無理して試合会場に行かない判断も必要になります。

突然中止の場合もある
試合会場に行ってから試合中止というケースも十分可能性はあります。
先日も実際に来場後に試合が開催できなかったケースもあります。
昨年はウォーミングアップも行って、試合直前にHCが陽性のため、開催できなく、ホームチームが急遽公開練習としてその場を乗り切ったケースもありました。
特にアウェイチームのファンの方は移動して宿泊して試合観戦する方が多く、その損失や絶望感も多いかと思います。
そのため、アウェイ先で別の楽しみ方も準備して万一に備えることも必要になるのかと思います。
選手で全国各地のスタバスタンプを集めている選手もいますよ

控えてバスケットLIVEで観戦も
コロナで試合観戦はちょっと控えた方が無難かなと思う方も多いと思います。
そんな方はバスケツトLIVEで思いっきり観戦しましょう
バスケットLIVEで観戦するメリット
- 大声を出して応援できる
- 周りに気を遣わず文句も言える
- 飲食できマスクなしのストレスフリーで観戦できる
- 気になるシーンは繰り返し見ることができ
- 映像を見なくてもラジオ感覚で仕事や作業をしながらも
バスケットLIVEというオンライン中継で国内のバスケの試合が見れますよ!
Yahoo!プレミアム会員だとバスケットLIVEが見れてしまいます。
今ならYahooプレミアム会員費最大6ヶ月分無料プランもあるようです。
推しチームが中止の場合
バスケットボールファンの方は試合がない週は結構退屈になっているのではないでしょうか。
あなたが応援しているチームが試合中止の場合は、思い切って違うリーグの試合を見るのもありです。
実際に試合会場へ行くのもよし、バスケットLIVEで見るもよし。
例えばB1チームのかたは日頃みないB2やB3の試合を見ると、かなりバスケットボールの違いを感じるかと思います。
来季はどのチームがB1に上がりそうなのか、どの選手が来季B1に移籍するのか、こんな選手いたんだ応援しちゃおう、ちょっと実際に見に行ってみようなど新たなシーンで新たな発見、バスケットの別の面白みに触れることもできるかと思います。
Bリーグ後半戦の展望は
【Bリーグ2021-22】オミクロンで中止も前半30試合を終えて
まとめ
長々とコロナ禍でのBリーグの試合開催にあたり記してきました。
どんな状況でも最善を尽くして、試合が開催されるようリーグもチームも最善を尽くし挑んでいます。
その中で感染者が出てしまうことも十分あり、仕方がないことです。
それでも健康第一にシーズン最後までファンのあなたと共に乗り切っていきたいと思います。
この記事で少しでも疑問が解消されれば幸いです。
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