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アスレティックトレーナーが皮下脂肪厚を測定する5つのメリット

アスレティックトレーナーとして活動する際に選手の皮下脂肪厚を測定する技術があると対応の幅がかなり広がります。

そのため、アスレティックトレーナーは皮下脂肪厚を測定するキャリパー法を習得することでトレーナーとしての大きな財産となりますので、この記事を参考にしていただければと思います。

私は現在プロバスケットボールチームでアスレティックトレーナーとして活動しています。

皮下脂肪厚を測定するキャリパー法は活用し初めて21年が経過し、たくさんの選手を測定してきました。

現在もプロチームで実際に活用して選手のコンディショニングに役立てています。

私自身キャリパー法を活用することでトレーナーとして選手の信頼やモチベーションとしての大きな財産を手にした一人であります。

皮下脂肪厚を測定することは毎回同じように測定するための技術が必要となるので、少しの期間反復練習が必要となります。

そして難しい計算式に当てはめる必要があるので、専門的な知識と技術が必要となとなり、あまり一般には普及していません。

しかしトップアスリートは活用していますので参考にしていただければと思います。

まとめ

・体脂肪率の測定方法にはインピーダンス法とキャリパー法がある

・キャリパー法にもいくつか種類があり2点法や3点法が一般的

・アスレティックトレーナーが皮下脂肪厚を測定する5つのメリット

  1.体脂肪率などの身体組成のデータ

  2.選手のモチベーション

  3.コンディションの維持・向上

  4.選手の意識改革と信頼感

  5.トレーナーとしての経験値と武器に

身体組成の測定方法

インピーダンス法

インピーダンス法は家庭でも普及された測定方法で体重計としても測定できるタイプです。体水分量を元に測定することができ体脂肪率を始めさまざまな身体組成を測定できます。

体水分量によって数値が影響する点があり、毎回同じ測定条件で測定すると指標となるデータです。

インピーダンス法の上位機種としてInBodyという製品があり、簡単に測定できるメリットがあり、フィットネスジムやプロチームなどの施設では導入しているところも増えてきています。

私が所属しているチームでもInBodyを活用しています

JUNK TRAINER

キャリパー法

今回のテーマである皮下脂肪厚をつまんで測定し、計算式に当てはめ身体組成を出す方法です。

上記の写真のように皮下脂肪の厚みを測定するキャリパーが必要となり、キャリパーにもさまざまなタイプがあります。

昔からある測定方法ですが、キャリパーを使いこなすには多少の期間で技術を習得する必要があります。

また体表面積、体密度と難しい計算式に当てはめて体脂肪率を算出するので難易度が高かったので一般には普及していないのが現状です。

しかし、アスリートはキャリパー法を活用してコンディショニングの指標にしている選手やトレーナーが多いです。

私も20年以上キャリパー法を活用し、選手の意識改革、モチベーション、筋肥大などとても現場で役立っています。

慣れてしまえば比較的簡単に測定でき、どこでも手軽に持ち運びができるので大変便利なツールとなっています。

現在もキャリパー法も活用して選手の対応をしています。

JUNK TRAINER

皮下脂肪厚の測定方法

キャリパー法にも1点法、2点法、3点法などいろいろな方法があり、計算式も異なってきます。

自分自身の管理のために測定することと、アスレティックトレーナーのように選手に対して測定するのでは目的も異なるため、キャリパーの種類や測定時の計算式も異なってきます。

今回は代表的なキャリパー法を2つ紹介致します。

キャリパー2点法

上記の写真はキャリパー2点法の測定部位となり、上腕部と肩甲骨の下を測定します。

2点法の場合、男女で計算式が異なる点があります。

男性は男性用の計算式に当てはめ、女性は女性用の計算式に当てはめる形となります。

ここでは詳細は省かせて頂きますが簡易計算式を参考にしていただければと思います。

キャリパー2点法から体脂肪率を測定データ

キャリパー3点法

キャリパー3点法は上記の2点に腹部を測定した3点を測定して計算式に当てはめる形となります。

3点法の場合、男女差がなく同じ計算式を活用します。

そのため、ジェンダーの方でも同等に測定でき、私も長年3点法を活用して測定しています。

キャリパー3点法で皮下脂肪厚から体脂肪率の測定

アスレティックトレーナーが皮下脂肪厚を測定する5つのメリット

私が長年キャリパー法を活用しトレーナーとしてとても身のあるものとなったのもキャリパー法を活用して身体組成を活用して選手のコンディショニングに生かし、肉体改造にも活用でき、選手からも信頼していただけるようになりました。

今回5つのメリットとして私が実際に得た経験を紹介致します。

1.体脂肪率などの身体組成のデータ

キャリパー法で測定するとまず、摘んだ感覚を養うことができます。慣れてくると選手自身も摘んだ感覚で体脂肪が増加した、減少したとイメージができるようになります。

私の場合、個人でデータベースを作成し、折れ線グラフで変化を出して視覚的な確認ができるようにしています。

さらに、周囲計を測定することで相乗効果も生まれます。

トレーニングを行って、体脂肪率が低下しても脂肪が減少することでサイズダウンしてしまうこともあるので、マイナスな錯覚に陥ってしまうことを回避でき、良いコンディションに持っていくこともできるのです。

データは正直で意識的に取り組むことで良い数値が導かれるわけです。

2.選手のモチベーション

日々の食事への配慮やトレーニングでの努力が測定することでデータとして反映され、改善点も見えてきます。

食事でのタイミングやサプリメントの摂取の有効性、トレーニングの成果や改善、計画性など選手自身のモチベーションのアップと維持に皮下脂肪から身体組成を算出することで選手に良い刺激を与えて取り組む姿勢や意識が芽生えればやりがいも生まれます。

3.コンディションの維持・向上

日本には四季があり秋では基礎代謝が低下して冬になるとカロリーがオーバーする傾向もあります。

夏場では夏バテでタンパク源が減少し、炭水化物中心となり、その中で激しい運動を行うと、体重が減少してしまい、筋肉量が減少しがちとなります。

定期的に測定することで悪い数値が続いた場合には早期に軌道修正を行うことができ、良い状態ではもっとプッシュしてさらなる向上も期待できると思います。

コンディションが悪くても最悪のケースにさせないようにして、好調の場合は維持・向上にはかることがデータを活用してできると思います。

4.選手の意識改革と信頼感

選手のモチベーションを上げて、その都度改善点や良い結果でもしっかりとアドバイスを行うことでハイレベルの意識改革となり、トレーナーがコントロールせずとも自身のコンディショニングに対する取り組みや意識レベルを引き上げることにつながるでしょう。

このようなサポートを行なっていれば選手から信頼されるようになり、スタッフからも仕事を任せてもらってトレーナーとしてのキャリア、年収アップ、契約の継続、別チームからのオファーといろいろなチャンスを掴む可能性も高くなるかと思います。

5.トレーナーとしての経験値と武器に

最後のメリットとして私の場合、経験値を豊富に積むことができました。キャリパー法で皮下脂肪厚を測定すること、周囲計を測定することは、ストレングスコーチとの共通な話題となります。

ストレングスとトレーナーは共通する部分があり、どちらが担当するかということもよくあります。

その際にこのようなデータを提示することで自然と会話も増え、トレーニングで強化するところと、疲労回復させること、筋肉の分解を抑える必要がある、もっと筋肥大させていきましょうといったような会話となり、お互いの専門性を生かして選手のサポートをすることができます。

またヘッドコーチはじめコーチ陣にも客観的な材料として身体組成のデータを提示することで、練習の質や効率性なども提示できます。

さらにGMやマネージャーにも補食やサプリメントなど必要な軽食の提示ができたりと、選手の日々の成長度を身体的に評価できることは大きなメリットとなり、そのような会話をして必要なことに関して提案できるようになるとスタッフからの信頼も増加するでしょう。

さらにスタッフの信頼を得られるとチームに対して意見が通ることで決定権も得られれば選手からの信頼度も大きく向上するのです。

皮下脂肪厚を測定することで大きな財産となり、自分にとっても測定技術が武器となって力と自信につながるわけです。

まとめ

アスレティックトレーナーが皮下脂肪厚を測定するキャリパー法を活用する5つのメリットとして記しました。

キャリパー法を活用できるようになるとトレーナーとして大きなメリットとなります。

まとめ

・体脂肪率の測定方法にはインピーダンス法とキャリパー法がある

・キャリパー法にもいくつか種類があり2点法や3点法が一般的

・アスレティックトレーナーが皮下脂肪厚を測定する5つのメリット

 1.体脂肪率などの身体組成のデータ

 2.選手のモチベーション

 3.コンディションの維持・向上

 4.選手の意識改革と信頼感

 5.トレーナーとしての経験値と武器に

技術として習得するには多少の摘んで測定する期間の反復練習は必要となります。

まだまだ普及されていなく、面倒な測定とデータ管理だからこそ活用できるとトレーナーとしての経験値と自信と信頼とデータを得ることができ、その経験値を選手にも伝えてモチベーションの維持・向上に役立てることができます。

ライバルに差をつける、トレーナーとしてのスキルを増やす、ちょっとしたことが将来財産となって5年後に大きなチャンスとして返ってきます。

キャリパー法に興味・関心がある方は講座も準備していますので参考にしてください。

皮下脂肪厚から体脂肪率を算出する方法

この記事が参考になれば幸いです。

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