サプリメントといってもたくさんの種類があり、目的によっても異なってきます。
さらに細分化されてどのサプリメントを取ればいいのか、メーカーはどこがいいのか、安全性や品質は大丈夫なのか。
自分に必要なものは何で、いつ摂取すればいいのか、分からないことだらけで活用できないケースがあるかと思います。
食事だけでは不足しているのかなどサプリメントにお悩みの方にわかりやすく解説したいと記事にしました。
私は現在プロバスケチームでアスレティックトレーナーとして活動しています。
選手の健康管理、怪我の予防や治療、リハビリを任されている仕事をしています。
選手の疲労回復、競技力やコンディション維持のためにもサプリメントをうまく活用して対応しています。
初心者の方にもわかりやすく解説していきますので参考にしていただければと思います。
まとめ
・サプリメントにはさまざまな種類があり目的に合わせて、摂取タイミングを確認して活用しましょう。
・プロテイン→ペプチド→アミノ酸(非必須アミノ酸NEAAと必須アミノ酸EAA)→EAA→BCAA→HMB
・認証マークを確認しよう
・CBD摂取にはしっかりと知識をつけTHCとの区別を理解しましょう。特にアスリートはドーピングが関係する
・NMNは老化防止として若々しさを維持するサプリとして注目
・過剰摂取による体調不良が起こるサプリメントもあるので要確認
サプリメントとは
サプリメントといってもたくさんの種類があり、ビタミン、ミネラル、タンパク質、アミノ酸、脂肪燃焼、リラックス効果、疲労回復、美肌、コラーゲンなどかなり細分化されています。
実際に何を摂取すればいいのか、本当に必要なのか、個人によっても摂取すべきものやタイミングなど異なってきますので、友人や先輩などが活用しているからと言ってあなた自身に合うかは使ってみないと分からないこともあります。
この記事ではさまざまな項目にまとめてサプリメントについて記載していきます。
認証マーク
サプリメントにもさまざまな種類があり、どれを選択するのかという点で参考になるのが認証マークとなり、製品の品質や安全性、ドーピングに対応しているなど認証している製品があると選びやすくなるかと思います。
今回8種類の認証マークを紹介致します。
インフォームド・チョイス
LGC社(イギリスに本社)が2007年から運営する世界最大のアンチ・ドーピング認証プログラムである。
インフォームドチョイス製品認証は、スポーツサプリメント製品の禁止物質による汚染のリスクをミニマイズするために開発されました。
認証には、英国LGC社が最初に製造評価質問票(MAQ)を通じて行う厳格な製造プロセスの査定と、複数の製造ロットから得られたサンプルの分析試験が含まれます。
製品がインフォームドチョイスの認証をされると、今度は少なくとも月一回の抜き打ちブラインドサンプルテストが行われます。
これは製品の製造工場や販売企業の介入なしに、LGC社が独自に購入して分析試験を行うものです。
インフォームドチョイスの認証プログラムとロゴは、製品が、世界アンチ・ドーピング機構(WADA) が指定する広範な禁止物質の有無を確認する分析試験を受けたことを保証しています。
インフォームド・スポーツ
インフォームドスポーツはスポーツ栄養サプリメント製品における世界的な品質保証プログラムです。
スポーツ栄養製品は、LGCの世界レベルのアンチ・ドーピング研究所でISO17025認定受けた方法で広範囲の使用禁止物質による汚染について検査されます。
製品についているインフォームドスポーツのロゴは、その製品が最も厳しいスポーツサプリメント検査を通過した証明になります。
LGCは、最高レベルの検査が実施されたことを確認するために、段階的な手順を踏み、その後認証を認めます。認証が付与されると、LGCは使用禁止物質に対する安全性を保証するために、ブラインド検査を継続します。
この手順は、スポーツのアンチ・ドーピングに関する55年以上にわたる専門的知識をもとに、サプリメント販売事業者と消費者に絶対的な信頼を提供するプログラムとして開発しました。
2008年に確率されたインフォームドスポーツは、これまでに世界中の127ヶ国以上で販売されている3000を超える製品を認証してきました。
イギリスとアメリカのLGC研究所では毎年20,000件以上のサンプルを検査しています。
エリートトップアスリートの評判やキャリアをインフォームドスポーツ認証製品にお任せください。
製品のパッケージにインフォームドスポーツのロゴが表示されていることを確認し、その製品のバッチ(ロット)番号がインフォームドスポーツウェブサイト上にも記載されているか二重に確認しましょう。全認証製品のリストからも検索することが可能です。
インフォームド・スポーツより引用
インフォームド・スポーツを認証するとスポーツ栄養サプリメントとして認証されていることとなります。
ただし、あくまでも摂取して何か問題があっても選手自身の自己責任となってしまいます。
ドーピングは毎年1月からWADAが新たなルールに変更します。
その際に変更になってしまうケースもゼロではないわけです。市販されている製品はその時に安全であっても摂取に際してはあくまでも選手自身の自己責任となってしまうのが実際です。よく薬でもうっかりドーピングとして間違って飲んでしまっても言い訳が通用しないのがドーピングなので、摂取した際は自身に責任があるということになります。
アスリートは自分を守るためにも知識をつけましょう!
BSCG
BSCG(Banned Substances Control Group)は、米国のアンチドーピング認証機関です。
2004年に反ドーピング科学者であり、オリンピック薬物検査のパイオニアとして著名なドン・カトリン博士とその子息オリバー・カトリン氏により禁止薬物検査機関として創設されました。
BSCGが提供する「CERTIFIED DRUG FREE」(認定ドラッグフリー)プログラムは、WADA(世界アンチドーピング機関)が指定する禁止成分に限りなく準拠した検査リストと、さらに処方箋、市販薬、そしてスポーツ分野で禁止されていない不法薬物も含めた496種以上を検査対象とすることで潜在的に有害な薬物の汚染から身を守る、ユニークで包括的な薬物検査の認証保護プログラムです。
「CERTIFIED DRUG FREE」の検査は、ISO国際標準化機構によるISO17025認定ラボで実施され、継続的なバッチテストは必須であり、時には抜き打ち検査も行うことで、保護を確実なものにしています。
さらにBSCGでは、GMP(Good Manufacturing Practices:適正製造規範)、品質管理審査、原料、成分、サプライヤー審査、そして一般毒物アセスメントもプロトコルに含まれており、BSCGの認証を取得することは、信頼できる栄養補助食品を選択する際の指標とされています。
BSCGより引用
日本で取り扱っている製品はBODYPLUSのハレオやバルクスポーツの製品が有名で高品質な製品が多く成長している会社です。
私も仙台89ERSの時にチームのサポートをして頂いていたので良く活用していました。
ハレオの製品の多くがBSCG認証でアスリートにも人気
ハイクオリティ認証
ハイクオリティ認証とは、一般社団法人日本健康食品・サプリメント情報センター(略称「Jahfic」)が、「ナチュラルメディシン・データベース(NMCD)」の内容や、日本で報告されている健康被害症例などに基づき、健康食品・サプリメント製品やその製品を構成する原材料の品質と安全性を認証し、登録する制度です。
ハイクオリティ認証より引用
定められた審査基準に従い、品質と安全性を証明する資料を確認しています。
ハイクォリティ認証
・成分や産地が正しく表示されている
・人体に有害なレベルの不純物が入っていない
・高品質・安全性が保たれる環境で製造されている
機能性はいクォリティ認証
上記3点にプラスして
・機能性の科学的根拠が国際標準レベルで確認されている
成分・産地の表示、有害なし、高品質・安全性がハイクォリティ
TSPプログラム
TSP (True. Safe. Pure)はサプリメントの検査プログラムで、TSPマークのついている製品は高品質の基準に則って製造され、かつ特定の禁止物質に対する試験に合格したことを証明しています。したがってプロアスリートにも安心して使用して頂けることを保証しています。
市場に出ているサプリメントの中にはWADA(世界アンチドーピング機関)やその他スポーツ団体が禁じている低濃度のステロイドや興奮剤で汚染されている製品があることが調査により明らかにされています。
このリスクを防ぐために世界有数のドーピング検査研究所の協力を得て、弊社ボディプラスインターナショナルが設立した制度がこのTSP承認プログラムです。
ハレオHPより引用
WADA禁止物質リストのすべての物質を検査することは難しいですが、TSPプログラムはWADAの科学部門が開発した禁止物質リストに基づいて検査を行っています。
したがってTSPマークの付いている製品はサプリメント使用時のリスクを大幅に防ぐ基準となっています。
トータル品質保証&アンチドーピング
NSF-GMP
NSF(National Sanitation Foundation) Internationalとは、米国ミシガン州に本部を置く、公衆衛生・安全の分野で国際的に認められた、非営利団体の第三者認証機構です。食品、水の安全と屋内環境に対し、WHO(世界保健機構)により協力機関として指定されています。
NSF GMP認証は、米国のダイエタリーサプリメントの製造、包装、表示及び保管において適切な管理が実施されていることの証であり、極めて高い品質基準への適合を保証するものです。
GMPとは
GMPとは、Good Manufacturing Practice(適正 製造規範)の略で、原材料の受け入れから製造、 出荷まで全ての過程において、製品が「安全」 に作られ、「一定の品質」が保たれるようにする ための製造工程管理基準のことです。
GMPがうたわれているものは高品質の指標だね
健康食品(特に錠剤やカプセル状のもの)は、製造の過程で濃縮や混合などの作業が行われるため、製品中に含まれる成分量にバラつきがでたり、汚染などにより有害物質が混入したりする可能性があります。この問題を未然に防ぐためにGMPが導入されるようになりました
FSSC 22000
FSSC22000とは、Food Safety System Certification 22000の略です。
サプリメントというよりも食品に対しての安全性の認証マークです。
「食品安全システム認証」という意味で、安全な食べ物(動物の飼料やペットフード、食品を入れる包装容器なども含みます)を製造するための仕組み作りの認証となります。
FSSC22000の場合は、オランダにあるFSSC22000財団が開発した認証の仕組みで、国際食品安全イニシアチブ(GFSI:Global Food Safety Initiative)という団体によって承認されています。
GFSIは、世界にある色々な食品安全の認証を、その認証を取るために必要とする企業の取り組み内容を比べて評価しています。
ISO22000とは、安全な食品・包装資材の製造や食品安全に関するサービスを適切に提供するための仕組みです。
ISO22000は、タイトルが「食品安全マネジメントシステム―フードチェーンのあらゆる組織に対する要求事項」となっているので、食品を製造する会社だけでなく、その原材料の生産や、流通過程の会社、食品を包装する袋を製造するメーカーなど、いろんな会社が対象になります。
FSSC22000やISO22000は食品の安全性やパッケージの安全性に対する認証マークとなります。
食品やパッケージにも安全性を提供する証
JIHFS-GMP
日本健康食品規格協会(JIHFS)によるGMP認証です。
海外における健康食品及び原材料の製造施設も、JIHFS GMP規範による認証を受けることが可能で品質管理、作業管理、構造設備の構築とチェックしています。
化学合成、動・植物等の加工、動・植物等からの抽出、発酵・培養等又はこれらの組み合わせにより製造される健康食品に使用する原材料についても、その製造・品質管理のためのGMP規範を用意しています。
監査および審査を通して、最終製品と同様のプログラムで認証を行います。
原料の受け入れから製造、最終製品の出荷に至るまでの全工程において、製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるために必要な製造工程管理基準のことです。
製造の工程での品質や安全が管理されているということ
目的別サプリメント
プロテイン
プロテインとはタンパク質である。
体は水分とタンパク質でできていて、筋肉や骨、皮膚、内臓とタンパク質からなっているため、とても大切な栄養素となります。
タンパク質が分解されるとペプチドとなり、さらに分解されるとアミノ酸となります。
そのため製品としてもアミノ酸の方が吸収率が早くなる分製品としての値段もプロテインよりもアミノ酸の方が高額となるわけです。
タンパク質の摂取量としては一般人は体重1kgに対して1g、運動している人は体重あたり2g必要と言われています。
体重50kgの一般の人は50g、運動している人は体重50kgなら100gが一日に必要となります。
タンパク質の摂取の目安として
オナラの匂いを参考にしましょう!
胃腸で分解され吸収されていきますが、大腸は40度くらい体温が高い状態となっています。そのため、消化しきれないと腐敗してしまい、大便として押し出されてしまいます。
臭いおならや大便の場合はタンパク質の一度に摂取する量がオーバーしているということです。
プロテインや焼肉など食べすぎるとオナラが臭いのはタンパク質の過剰摂取なんだね
なぜプロテインを摂取する必要があるのか、スポーツ選手の場合タイミングが必要となります。
運動やトレーニング直後に吸収率が上がるのでそのタイミングで摂取すると効果的になるわけです。
でも実際に学生の場合は、運動直後にすぐ食事をとることは難しく、プロ選手であっても直後に食事をすることは至難の業であります。
そのため、ベストなタイミングでプロテインとして摂取することで吸収しやすくなり、リカバリーにもなるわけです。
タンパク質の種類として
・ホエイプロテイン 牛乳から作られる動物性 吸収率が早く筋肉の合成に必要なアミノ酸が豊富
・カゼインプロテイン 牛乳から作られる動物性 胃酸で固まるので吸収が長時間持続する
・ソイプロテイン 大豆から作られる植物性 血中アミノ酸濃度を維持する時間が長い
ホエイプロテインは吸収が早いので運動直後にベスト、カゼインプロテインは吸収が持続するので就寝前、ソイプロテインは植物性を好む方など用途によっても使い分けることも可能となります。
空腹になると脂肪や筋肉を分解してエネルギーに変えてしまうので、満腹になると脂肪がつきやすくなってしまうので、空腹や満腹を避けてタンパク質を摂取すると良いタイミングとなります。
食事からだけだとコントロールしにくい点もあり、8時間程度の睡眠時に吸収率は高まるので就寝の30分前にタンパク質を摂取すると寝ている際に有効な形となります。
こう言った点が有効活用するテクニックとなり、トレーニングした体にリカバリーして筋肥大にもつながります。
プロテインにも食べ物、粉末、ドリンク、ゼリータイプ、プロテインバーなどさまざまな製品からあるので自分自身でチョイスすると良いかと思います。
手軽に摂取できるのは粉末のプロテインタイプだと思います。
上記3点をプロチームでも活用しています
ビタミン
ビタミンにも脂溶性が4種類、水溶性が9種類あり、13種類のビタミンがあります。
ビタミンはエネルギー産生の栄養素である糖質・脂質・タンパク質の代謝を促してくれる重要な栄養素となっています。
ビタミンは体内で合成することができないため、食品から取るしか方法がありません。
分類 | 種類 | 働き |
---|---|---|
脂溶性 | ビタミンA | 発育促進、肌の健康維持、視覚の暗順応、細菌防衛 |
脂溶性 | ビタミンD | 小腸と腎臓でカルシウムとリンの吸収促進、丈夫な骨作り |
脂溶性 | ビタミンE | 抗酸化作用、体内の脂質の酸化防止、生活習慣病や老化防止 |
脂溶性 | ビタミンK | 出血時の止血、骨の健康維持、骨粗鬆症、動脈の健康 |
水溶性 | ビタミンB1 | 糖質からエネルギー産生、皮膚や粘膜の健康維持、脳神経系の正常な働き |
水溶性 | ビタミンB2 | 肌や粘膜の健康を維持、体内でエネルギーに変える代謝を支える |
水溶性 | ビタミンB6 | たんぱく質からエネルギー産生、筋肉や血液を作る、皮膚や粘膜の維持 |
水溶性 | ビタミンB12 | 葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成、脳からの指令を伝える神経 |
水溶性 | ビタミンC | 肌の健康を維持、精神的・物理的ストレス、抗酸化作用 |
水溶性 | ナイアシン | 細胞でエネルギーを産生する際に働く酵素を補助、皮ふや粘膜の健康維持 |
水溶性 | パントテン酸 | コレステロール、ホルモン、免疫抗体などの合成、皮ふや粘膜の健康維持 |
水溶性 | 葉酸 | DNAなどの核酸を合成する重要な役割、赤血球の細胞の形成 |
水溶性 | ビオチン | 皮膚炎を予防する、 皮膚や粘膜、髪、爪の健康を維持 |
脂溶性ビタミン
水に溶けにくく、アルコールや油脂に溶けるタイプのビタミンです。肝臓や脂肪細胞に蓄積され、体内で過剰になると頭痛や吐き気も起こります。
普段の食事で過剰摂取となることはありませんが、サプリメントでの過剰摂取は生じるので摂りすぎにも注意しましょう。
水溶性ビタミン
過剰に摂取しても体内で蓄積されることがなく排泄されます。
貯蔵ができないので摂取する必要があります。
ビタミンのサプリメントを摂取する際に確認すべき項目がいくつかあります
サプリメントを活用する際のポイント
・目的にあったビタミン配合を選ぶ
・安心できる「認証マーク」を選ぶ
・飲みやすい形状を選ぶ
・アレルギーや服薬の確認をする
あなたの必要なビタミン、不足しているビタミン、気になるビタミンなどを摂取すると良いでしょう。
マルチビタミンとして全体的な補給を心がけることは大切ですが、毎日の生活で継続しなければならないわけです。
食生活を見直すことも考えてみましょう。
目的としてもあなたに必要なものが何か、ストレスを感じている方、減量したい方、トレーニングをしている方、美容目的の方など大きく異なるので自分の目的に合ったビタミン類を摂取するようにしましょう。
安全面では認証マークがあるものは製造工程や品質にも安心です。
ドーピング対象のアスリートであればインフォームドチョイス、インフォームドスポーツ、BSCG、TSPの認証マークが安心です。
そのほかではBMP認証は安全性が高いので安心できる点だと思います。
サプリメントの形状もタブレット、粉末、チュアブルなど色々な形状があり、飲みやすいものから飲みにくいものまであるので、長期的に継続できるタイプを摂取することが大切です。
サプリメントは栄養補助食品なので基本となる食事でバランスの良いものを意識してとることが大切です。
しかし、ケースによってタイミングや不足しがちな栄養補給も場合によっては必要となることがあるので、計画することも必要となります。
アレルギーや薬との飲み合わせ、過剰摂取などにも配慮してください。
脂溶性ビタミンは過剰摂取によって頭痛や吐き気など悪影響も及ぼします。
上記3点は人気あります
ミネラル
ミネラルとは、生体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のものの総称で、無機質ともいい現在114種類もの無機質があります。
ミネラルは体内で合成できないため食物として摂る必要があります。
不足した場合は欠乏症やさまざまな不調が発生しますが、摂りすぎた場合にも過剰症や中毒を起こすものがあります。
主要な13種類のミネラルを記載しました
ミネラル種類 | 働き | 注意点 |
---|---|---|
カリウム | 血圧を調節 | 不足すると脱力感や食欲不振など |
カルシウム | 歯や骨の形成、出血を予防、心臓の収縮作用 | 不足すると骨粗しょう症 |
鉄 | 赤血球の中で酸素運搬、 | 不足すると貧血 |
亜鉛 | 体内の酵素の材料 | 不足すると味覚障害、皮膚炎 |
ナトリウム | 体内の水分を調節 | 過剰摂取で高血圧、生活習慣病 |
マグネシウム | 体内のさまざまな代謝を助ける | 摂り過ぎると下痢 |
リン | エネルギーを作る助け | 摂り過ぎるとカルシウムの吸収阻害 |
セレン | 抗酸化作用 | 過剰摂取すると爪の変形や脱毛 |
銅 | 体内で酸素の運搬、抗酸化作用 | 毒性が低いため過剰摂取の心配なし |
クロム | 糖質やコレステロールの代謝 | 毒性が低く体に吸収される量も少ない |
マンガン | 酵素を活性化 | 通常であれば不足も過剰もなし |
モリブデン | 肝臓や腎臓の酵素 | 通常であれば不足も過剰もなし |
ヨウ素 | 甲状腺ホルモンの材料 | 甲状腺ホルモンとは新陳代謝を促すホルモン |
五大栄養素とは
炭水化物、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミン、ミネラルのことです。
この五大栄養素は筋肉や血液など体の部分を作ったり、生きていくために必要なエネルギーを生み出したりと、ヒトの体に不可欠なはたらきがあります。
不足しがちなミネラル
カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛
過剰摂取を注意する必要があるミネラル
ナトリウム、マグネシウム、リン、セレン
不足を補い、過剰摂取に注意だね
脂肪燃焼
燃焼系のサプリメントを摂取しただけで痩せられるということはありません。
運動前や運動中に摂取することで脂質の代謝を促進させ燃焼しやすくする目的となります。
その中でも運動中の燃焼を高めやすくするもの、代謝そのものを向上させたい、脂肪の吸収を抑えるというように目的によってもサプリメントも変わってきます。
種類 | 働き | 特徴 |
---|---|---|
L-カルニチン | 脂質代謝のアップ | 脂肪をエネルギーに変える |
アルギニン | 運動中の脂肪の分解 | エネルギーに変換する |
HCA | 運動中の脂肪の分解 | エネルギーに変換する |
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン | 代謝を高める | 脂肪を消費しやすくする |
葛の花由来イソフラボン | 代謝を高める | お腹の脂肪を減らすのを助ける |
グロビン由来バリン-バリン-チロシン-プロリン | 食事の脂肪の吸収を抑える | 吸収された脂肪の分解も高める |
短期間での成果よりも長期間使用して体質を改善していく形となるので、目的、継続できるよう価格、形状タイプ、相性で何の成分を主力として摂取するのかを決めていくと良いかと思います。
クレアチン
クレアチンは高強度のトレーニング時に、エネルギーを素早く生み出すサポートをしてくれる成分です。
ATP-CP系のエネルギー供給は無酸素状態の際に活用されるエネルギーで瞬発力系を要する際に使用します。
ATPからリンが1つ分離することでエネルギーが生まれADPとなります。
ADPが再びリンを合成してATPになる際にクレアチンリン酸が必要となり、クレアチンとリン酸に分離して再合成されADPからATPになるというわけです。
クレアチンを体内に豊富に蓄える
筋肉の負荷が大きければ大きいほど、無酸素のエネルギーの消費も増えます。体内にクレアチンを備えておくとクレアチンリン酸となってATPの再生を助けてくれます。そのため、体の外からクレアチンを摂取してクレアチンの量が増えれば、筋肉の強い力をより長い時間維持できパフォーマンスに期待できるのです。
それだけ筋肉にも負担がかかるので、クレアチンの摂取と合わせて水分の摂取を十分に撮ることも必要です
クレアチンの使用目的として
・高強度のスポーツ選手の筋持久力の維持、増進
・筋肉量を増加したい方は高負荷のトレーニングを実施できることから筋肉増加も期待
・運動中の疲労軽減と疲労回復にも
・中高齢者のリハビリにも筋肉やエネルギー供給の助けになるので維持・増進
クレアチンはスポーツ選手だけでなく、最近では一般の方の利用も増えてきています。筋肉やエネルギーだけでなく、脳や神経の伝達にも関係し記憶力等にも良いとされ、さまざまな研究が行われて注目されているサプリメントです。
BCAA
BCAA(Branched Chain Amino Acid 分岐鎖アミノ酸)とは、バリン、ロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸の総称です。
タンパク質が分解されるとペプチドとなり、さらに分解されるとアミノ酸となります。アミノ酸の中でも運動時に血液中のBCAAが消費され、さらに筋肉中のBCAAも消費されると筋肉を分解してしまうので、筋肉の分解の抑制や筋肉のエネルギー源にはBCAAが必要となります。
しかし、この3つのアミノ酸のBCAAは体内で作ることが出来ないので摂取する必要があり必須アミノ酸と言います。
必須アミノ酸
必須アミノ酸は体内で作ることができないので食品から摂取する必要があるアミノ酸です。
全部で9種類あります。
スレオニン(Thr) / メチオニン(Met) / ヒスチジン(His) / フェニルアラニン(Phe) / トリプトファン(Trp) / リジン(Lys)
バリン(Val) / ロイシン(Leu) / イソロイシン(Ile)
BCAAの摂取について
・運動前に摂取すると30分程度で血中濃度がピークとなるためコンディション維持につながります。
・疲労物質の乳酸を抑える働きがあるので運動時のパフォーマンス維持に
・試合終盤に集中力が低下してしまうような選手にもBCAAは脳の疲労を抑制するので試す価値あり
グルタミン
グルタミンは体内の筋肉や血液中に多く蓄積され、激しい運動やトレーニングをすると、体内では筋肉組織が破壊されています。
筋肉を修復しようと体内に蓄積していたグルタミンをエネルギー源として使うのでたくさんのグルタミンが消費されます。
この時にグルタミンが十分に存在しないと、筋肉を作るためのグルタミンがエネルギーの代用として使われしまいます。
非必須アミノ酸
非必須アミノ酸はチロシン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、セリン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、グリシン、アラニン、アルギニン
グルタミンはアミノ酸の中ででも体に一番多く存在するアミノ酸で、体内の全遊離アミノ酸中60%を占めています。
しかし、激しい運動や体調不良時、ストレス過多などで大量消費されるので積極的に摂取した方が良いアミノ酸です。
グルタミンの働きとしいて
・筋肉の分解抑制
・腸を健康にして吸収力を上げる
・免疫力の向上
・傷などの修復
トレーニング前後に摂取して大丈夫です。運動前には血中濃度を上げておく事で筋肉の分解を抑制し、運動後ではグリコーゲンの回復や免疫力などのリカバリーとしても良いです。
EAA
EAAとはEssential Amino Acidsの略で必須アミノ酸のことです。
タンパク質を構成するアミノ酸は全20種類あり、体内で合成できる11種類の非必須アミノ酸(NEAA)と、食事やサプリメントなどから摂取する必要がある9種類の必須アミノ酸(EAA)の2つに分類されます。
EAAの働きとして
・筋肉の分解を抑制する
・筋肉の合成を促す
・筋肉を修復して疲労回復に
EAAの中にBCAAが含まれているので、EAAを摂取したらBCAAを新たに摂取する必要はないです。
EAA、BCAAともに必須アミノ酸であり、吸収率がいいので練習前や練習中に摂取すると良いでしょう。
プロテインとEAAの違いについて
吸収のスピードが違うことが大きな点となります。
プロテインはタンパク質の形で、胃腸で分解されペプチドとなり、さらに分解されアミノ酸という形となって初めて吸収されるので時間がかかります。
EAAの場合、すでにアミノ酸なので吸収スピードが早く30分程度で血中濃度が上昇して作用します。
この差が大きく、製品の金額にも反映されています。
試合前やハーフタイムにEAAやBCAAを使うといいよ!
HMB
HMBとはベータ-ヒドロキシ-ベータ-メチル酪酸でBCAAの中のロイシンが分解されて作られるものです。
ロイシンは必須アミノ酸の中でも最も豊富に含まれるアミノ酸ですが、HMBになるものはごく微量で20gのロイシンから1gしかHMBになりません。
1日に3g必要とされるのでロイシンを60g摂取することが非現実となってしまいます。
筋肥大を目的とした方はHMBを摂取する必要があります。
HMBの働きとして
・筋肉のタンパク質の合成促進
・筋肉のタンパク質の分解抑制
筋肉の肥大に最も重要とされるアミノ酸がロイシンであり、その中でもHMBは筋肥大に影響するというエビデンスがあります。
もちろん何もせず筋肥大が起こるわけではなく、しっかりとトレーニングを行うことがポイントです。
人間の体には筋肉を分解して他の臓器の栄養源として消費する働きがあり、ミオスタチンというタンパク質がその役割となっています。
HMBはミオスタチンの働きを抑制するので筋肉の分解を抑え、筋肥大しやすい状態を作ってくれます。
HMBの摂取の仕方について
HMBは摂取して1-2時間で血中濃度が高まります。そして2.5時間で半減してしまうので、血中濃度を持続させた方が筋肉の分解が抑制されるので、1日に3回程度に分けて飲むほうが良いでしょう。
CBD
CBDとはカンナビジオールというカンナビノイドの中の一つとなります。
CBDは医療大麻として活用されているTHCよりも安全で身体に良い働きをするということで現在最も注目をされている成分です。
最近多くのCBD製品が出て活用されている方も多いかと思いますが、さまざまな注意点があるのでサプリメントとして活用する際は注意する必要があります。
CBDの働きとして
人間の体内には生きて行くための身体調節機能があり、その働きを良い状態にコントロールする。
食欲、痛み、免疫調整、感情制御、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などの機能を備えている。
その機能をホメオスタシス(恒常性)といい、その維持のために休まず働き続けているのがエンドカンナビノイド・システム(ECS)というものです。
このエンドカンナビノイド・システムに働きかけるものがCBDやTHCなどのカンナビノイドたちであることがわかっている。
興奮を抑えてリラックス作用もあります。
エンドカンナビノイド・システムの詳細はこちらを参考に
CBDの注意点
・THC(テトラヒドロカンナビノール)は、医療大麻として開発されるも、日本では違法のいわゆる大麻、ハイになる
・CBDにはTHCが混入していることがあるので注意が必要となります。
日本では大麻取締法で所持が禁止されているので日本での正規販売のみ許可されている
例)アメリカではTHCが0.3%未満であれば合法となっているので、成分を確認しましょう
・ドーピングではカンナビノイドの中でCBDのみ使用可能であるのでアスリートは注意
CBDのみから抽出される製法はアイソレートという形式なのでアイソレートの確認をしましょう
・アイソレート・・・CBDのみ(アスリート使用可能)
・ブロードスペクトラム・・・THC以外のカンナビノイド(アスリート使用不可)
・フルスペクトラム・・・THCも含まれる(日本で所持も不可)
それでも混入している可能性があるので使用には自己責任となります
CBDは体にとって良い働きがあるがTHCのようなハイになるという副反応がなくリラックス作用もあるので注目されているが、大麻草から抽出されるのでTHCが混入してしまうこともあり、アスリートでドーピング対象者の場合は製品選びには注意しなければならない。
CBDにはさまざまな種類の製品があり、吸入、経口摂取、舌下投与、局所投与、経皮吸収とあります。
上記2点は2週間づつ使用して薬物検査実施でも陰性でした、安心!
CBDに関しては詳細記事を参考にしてください
NMN
NMNとは、ニコチンアミド モノヌクレオチドの略で、体内に吸収されると老化防止において大変重要な役割を果たしています。
体の中でもナイアシンを元にわずかに生成されていますが、緑黄色野菜から摂取することもできますがごく微量で、サプリメントとして摂取した方が良いとされています。
このNMNが老化を防止して若々しく活動するための栄養素と言われています。
NMNを摂取するとNNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)となり、脳にあるサーチュイン遺伝子が活性化して老化防止に働きかけしてくれると言われています。
NMNのポイント
・高純度の製品を選ぶ
・NMNには2つのタイプがありβ型を選ぶ
α型はまだ研究不十分で、β-NMNの製品を選びましょう
・認証マークのあるものGMPマーク等
摂取の注意点
サプリメント各種、製品によっても異なりますがまずはあなたにとって本当に必要なのかを今一度確認しましょう。
友人や知り合いにとって良い製品でもあなたにとってベストチョイスとは限りません。
摂取のポイント
・本当に必要であるか
・過剰摂取に注意して体に悪影響がないか今一度確認
・摂取して合わないと思ったらすぐに使用中止する
・摂取するタイミングや量をコントロールする
・一定期間継続してみる
サプリメントもさまざまな種類があり、あれもこれもとなると経済的な負担も多くなってしまいます。
本当に必要なもの、必要なタイミングなど含め食事では補えないものに対して摂取するようにしましょう。
特にアスリートの場合はドーピング対象者では安全性が最も重要となります。
海外遠征になると水で体調不良になるケースがあり、生野菜やカットフルーツは体調不良に影響してしまうケースもあるため、サプリメントで補う必要性も大いにあります。
しっかりと計画して、検証して、継続してとあなた自身の目的に合った製品を購入できればと思います。
アンチドーピング
アスリートの場合、ドーピング対象者やこれから活躍してドーピング検査の対象者となるケースもあるかと思います。
サプリメントや薬の使用でドーピングをするつもりがなくても、うっかり摂取してしまうと陽性反応が出てしまいいかなる理由でも失格となってしまうこととなります。
そのため口に入れるものは注意が必要で、特に薬や漢方薬は禁止物質が含まれていることが多いので確認が必要となります。
サプリメントに関してもさまざまなメーカーより色々な製品があるので、調べようがないことも現状となります。
特に海外製品に関しては全ての成分を記載しなくても良い為何が含まれているのかがわからないこともあります。
その為安全性の指標となるのが認証マークになります。
日本でも製品に上記の認証マークがある製品は安全ということになります。
詳細はこちらも参考になります。
何があっても選手自身の自己責任となってしまうのがドーピングです。
自分自身でしっかりと何を摂取しているのか、メモに詳細情報を残しておくようにしましょう。
まとめ
今回多くの情報をお伝えしました。
まとめ
・サプリメントにはさまざまな種類があり目的に合わせて、摂取タイミングを確認して活用しましょう。
・プロテイン→ペプチド→アミノ酸(非必須アミノ酸NEAAと必須アミノ酸EAA)→EAA→BCAA→HMB
・認証マークを確認しよう
・CBD摂取にはしっかりと知識をつけTHCとの区別を理解しましょう。特にアスリートはドーピングが関係する
・NMNは老化防止として若々しさを維持するサプリとして注目
・過剰摂取による体調不良が起こるサプリメントもあるので要確認
興味のある項目を参考にしていただき、目的に沿ったサプリメントを選んで活用していただければと思います。
この記事が参考になれば幸いです。