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【LT値】3つのエネルギー供給システムと疲労+トレーニング方法

2020年4月7日

エネルギーの供給には3つの経路がある。これを理解することで、トレーニングの考えが明確になってくる。

なぜスタミナバテするのか、疲労するのかを理解して練習やトレーニングに取り組んでもらいたい。

 

結   論
エルネギー供給システム

1.ATP-CP系 (瞬発力)ハイパワー

2.解糖系/乳酸系 (無酸素パワー)ミドルパワー

3.有酸素系 (持久力)ローパワー疲労やスタミナはLT値(乳酸性作業閾値)が指標となる

LT値をいかにトレーニングで高めるかがポイント色々な種類の時間でトレーニングが必要となる

エネルギー供給システム

筋肉が収縮することで運動が行われる。人間の体を動かすにはエネルギーが発生して動く。

 

エネルギーには3つの経路が関連して動く。

 

短時間しか持たないタイプ、あまり持たないタイプ、長時間持つタイプの3つだ。

 

ATP-CP系

ATP(アデノシン3リン酸)とCP(クレアチンリン酸)が分解と合成されることでエネルギーが発生する。

ATPからリン酸が分離される時に、エネルギーが発生され、ADP(アデノシン2リン酸)とリン酸に別れる。

クレアチンとリン酸が分離し、そのリン酸とADPが再び結合してATPが再合成されて、エネルギーを保つ。

およそ7.8秒間しか持続しないので短時間のエネルギー発揮となる。

貯蔵タンクの小さいことが特徴である。

 

豆知識

100m走は世界記録でも9秒超える

そのため、ATP-CP系だけでは持たなく、次の解糖系(乳酸系)も必要となる

だから世界で最も注目される競技である。

 

 

解糖系(乳酸系)

瞬発系の運動を繰り返し行うと、足がパンパンになってくる。

これはATP-CP系ではエネルギーが不足するため、解糖系(乳酸系)のエネルギーも消費して起こる現象である。

グリコーゲンを分解しグルコースへ、さらにピルビン酸を経て筋肉中に乳酸に変わる。

乳酸は主に速筋線維で発生する。そしてその変化の途中でATPを作る。

 

乳酸は血液を介し遅筋線維に送られエネルギー源として代謝される。

 

この流れを乳酸シャトルという。

 

乳酸は速筋線維で作られ血液で送られるが、その際にMCT4タンパク質が必要となる。

遅筋線維からはMCT1タンパク質が必要となる。

およそ33秒間持続でき、貯蔵の少ない。

 

豆知識

400m走は世界記録でも43秒を超える

ATP-CP系の7.8秒と解糖系の33秒を足しても41秒程度しか持たない

そのため次の有酸素系も必要となり、3つ全てのエネルギーが必要となる

そのため、400m走が最もきつい種目と言われている

 

 

有酸素系

有酸素系は酸素を取り込みながら、炭水化物(グルコース)と脂肪を変換してエネルギーを生み出している。

脂肪酸やピルビン酸は細胞内のミトコンドリアに入り、アセチルCoAになる。

 

そして、アセチルCoAはクエン酸に変換され、二酸化炭素と水素を分解してATPを作る。

TCA回路(クエン酸回路)を巡って再びアセチルCoAに合成される。

 

TCA回路で分解された水素は、取り込まれた酸素と合成しATPと水を発生させる、このことを電子伝達系という。

この有酸素でのATPは合成速度は遅いもののエネルギーとしては十分な量を獲得できる。

 

フルマラソンを数回行えるくらいのエネルギーが蓄えられている。

3つが単体で活動するのではなく、3つ全てが複合的にエネルギーを作っていることが実際である。

 

バスケットボールでのトレーニング

 

上記のエネルギー供給を応用して、バスケットボールでのスタミナ要素をトレーニングする必要がある。

 

5秒くらいのトレーニング

素早く細かいステップワークを中心に行う。(アジリティドリル)

 

ATP-CP系は乳酸が発生しないので、足がパンパンになることは少ない。そのため、5秒のトレーニングを少しの休みで何度でも繰り返し行うことができる。

 

ATP-CP系のサイクルの持久力を強化できる。

細かい動作は無意識で行えないと実際に使えないので反復練習が必要となる。

 

注意点

あまり疲労感を出さないで行える反面、繰り返しやりすぎると怪我や外傷に繋がる。

いきなりやりすぎず、徐々に増やしていくようにしよう

 

10〜15秒くらいのトレーニング

ATP-CP系と解糖系の2つのエネルギーを使うトレーニングとなる。

 

バスケットボールでは1回の攻防でこの辺りの要素はかなり多い。

色々なドリルで行ってもらいたい。

 

リバウンドをとった際、取られた際は、14秒間で攻防するのでその感覚を養うこともできる。

 

24秒くらいのトレーニング

 

バスケットボールでは1回の攻防では24秒以内で行わなければならない、その感覚を養うことをメインで行う形となる。

 

40秒〜1分くらいのトレーニング

 

3つ全ての要素が関わってくるようなトレーニングになる。

 

この辺りの爆発力を強化するとチームにとっても個人にとっても、試合中の流れをつかめる要素が増える。

そうすると相手はたまらずタイムアウトを取らざる得なくなる。

 

ポイント

最もきついトレーニングになる。

高強度で1分くらい行うと乳酸が溜まり、足が回転しなくなる。

ここを強化することで強いチーム・選手になっていく。

 

5分くらいのトレーニング

バスケットボールの場合はタイムアウトがあり、フリースローなど時間も止まり、一休みできることも多い。

そのため、5分くらいが連続して激しい運動の最長となる。

 

この辺りを行なっていかに短時間で乳酸を除去できるかが、長時間の試合にスタミナとして対応できるかというポイントとなる。

途中からの控え選手の場合、5分全力でいかにできるかもポイントとなる。

 

10分前後のトレーニング

3Qはお互いのチームともできればタイムアウトを使わず4Qに残しておきたい時間帯である。

そのため、10分間連続して行われることもまれに出てくる。

 

そのあたりも強化しておきたい。特に交代できない存在の選手には必須である。

あとは長時間練習を行い、いかに乳酸を分解できるかがポイントとなる。

 

インターバルトレーニング

 

バスケットボールではフリースローで30秒くらい、タイムアウトで1分間、Q間隔で2分間なので、その時間帯を意識して、練習することも大切かと思います。

走ること、トレーニングを繰り返し行うことも良いトレーニングとなります。

 

LT値(乳酸性作業閾値)

注目ポイント

疲労は息がハァーハァーしてくると、乳酸が発生している。

この辺りは乳酸を効率よく分解でき、エネルギーに転換されている。

 

さらに運動が続くと、足が張ってくる。

この辺りを境にして急に血中乳酸濃度が上昇するポイントをLT値(乳酸性作業閾値)という。

 

この部分を超えてしまうと、乳酸を分解できなくなり、蓄積してきてしまう。

そうするとパフォーマンスが低下して、疲労が溜まってしまう。

 

ポイント

トレーニングをしてこのLT値をいかに高くすることがスタミナとなり、疲労しにくくなる。

そのためには辛いトレーニングがどうしても必要となる。

 

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大切な試合ほど活用してライバルに打ち勝とう

 

ま と め
 

エルネギー供給システム

1.ATP-CP系 (瞬発力)ハイパワー

2.解糖系/乳酸系 (無酸素パワー)ミドルパワー

3.有酸素系 (持久力)ローパワー疲労やスタミナはLT値(乳酸性作業閾値)が指標となる

LT値をいかにトレーニングで高めるかがポイント色々な種類の時間でトレーニングが必要となる

 

この記事が参考になれば幸いです

 

 

 

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