チーム練習に参加したいけどいきなりできるのか心配...
段階的に参加しなければ無理して悪化してしまうよ!
まずはどの動きが大丈夫でどの動き問題が確認しよう!
どんな事に注意して復帰すればいいんだろう...?
動作を段階的に確認する方法を紹介しますね!
足関節捻挫の4つ目として初期のリハビリから競技復帰に向けたリハビリに移行する時期が来るかと思います。
実際にさまざまな動作を確認して段階的に動きを作っていく段階となります。
とは言ってもジョギングができるようになるまでたくさんの確認事項があるので、この記事を参考にして段階的にリハビリを強化して競技復帰に向けて進んでいきましょう。
私は現在プロバスケチームでアスレティックトレーナーとして活動しています。
プロのトレーナーとして20年ほど経験しているベテラントレーナーという立場になりました。
バスケットボールという競技は足関節捻挫が最も多い怪我で各年代の選手を対応してきましたので、こちらの記事を参考にしていただければと思います。
足関節捻挫に関して知識が全くの初心者という方は関連記事をまず参考にしてください↓↓↓
まとめ
動作の確認として荷重での確認、ランニング系の確認、ストップ系の確認、競技特性の確認と段階的にすると順調に復帰へ向かえる。
悪化させないこととして翌日の痛みの比較をすると判断材料になり、悪化していれば軌道修正して無理しないこと。
練習参加には別メニューで対応、段階的に練習参加、時間的に制限をかけて参加と3つの選択肢からコーチなどのスタッフと連携をして練習参加して競技復帰を目指しましょう。
動作確認
動作の確認はかなりの動きを確認する必要があります。
そして、どの動きは大丈夫で、どの動きが問題があるのかで、もっと強化すべきか、関節可動域を出す必要があるのか、柔軟性が必要なのか、バランス感覚が必要なのかと強化すべき点など異なってきます。
この辺りが分かると可能な動きに対しては向上でき、問題の動きに関しては強化または改善を継続するということが明確になってきます。
荷重での確認
まず荷重での足首の状態を確認します。
荷重時での確認
・スクワット
・サイドシフト
・サイドランジ
・カーフレイズ
・ニーベントカーフレイズ
・コンビネーションカーフレイズ
・サイドキック(飛ばない幅小→大)
・サイドキック(ジャンプ幅小→大)
その場で止まった状態でまずはスクワット動作を確認していきます。
この時に痛みが出るかどうか実際に確認していきます。
バスケットボールの場合、
サイドシフトと言ってスクワットのポジション、パワーポジションとも言いますが、フェイント時に体重移動することが多いので確認していきます。
次にサイドラウンジ、片足にしっかりと体重を乗せて、一歩踏み出せるかという点を確認します。
ここがしっかりできないと、踏み込みができないので競技復帰はまだ先になってしまいます。
バスケでは、ジャプステップやストライドステップの時によく使う動作となります。
カーフレイズでつま先立ちになった時に実際に問題があるのかを確認します。
膝を曲げてカーフレイズを行っても問題があるか確認します。
つま先立ちは最終的にジャンプした際に底屈位になるので可動域がでないとジャンプの踏切が制限が出てしまいます。
カーフレイズとスクワットを連動させる動作をコンビネーションスクワットとも言います。
この動作がジャンプの前段階になるので、この動作ができないとジャンプが制限がかかるということになります。
横に一歩片足で動いてコントロールする動作がサイドキックと言われています。
最初は歩幅を小さくジャンプはしなくても良いので片足でバランスを保てるようにしていきます。
徐々に歩幅を広げ、ジャンプしても大丈夫であれば切り返しやカッティング動作がコントロールできるということになります。
ランニング系の動作確認
ジョギングができるようになるまで結構確認すべきことがあるのが上記でもわかったかと思います。
ジョギングやランニングなど実際に動きを出して確認して行くことが次の段階となります。
ランニング系
・ジョギング
・スキップ
・ランニング
・バックペダル
・カープ走
・サイドステップ
ランニング系の動作確認では上記のような項目を確認していきます。
もちろん前提としてウォーキングができないとジョギング自体まだ無理ということです。
まずはジョギングですが、ジョギングといっても歩幅、スピード、時間などチェック項目があり徐々に強度を増していくという流れになります。
実際に段階的にジョギングとウォーキングを交互に実施して負担を軽減させ、本人の感覚も確認していきます。
スキップは片足でのカーフレイズができないと厳しいのでその辺りも確認してほしい点です。
スキップと言ってもこちらも程度をコントロールすれば比較的行えますが、腓骨筋の安定なども必要となってきますので継続してトレーニングは行っていきましょう。
ようやくランニング動作の確認で、スピードも徐々に上げていくこともポイントとなります。
ブレーキ動作は負担がかかりやすいので徐々にスピードアップして徐々にスピードダウンして急に止まらないようにすることから始めると負担は軽減できます。
バックペダルは後走行のことでつま先での歩行になりやすく、足先が内側に入りやすい傾向となるので比較的やりにくいものです。
バックスキップなども行うようにして、片足でのコントロールができるか確認するようにしましょう。
カーブ走は捻挫した足に負担がかかりやすく、痛みが出やすい傾向が残存します。
どちらへの回りが行いにくいのか確認しておきましょう。
バスケットボールの場合では、レイアップ時に左右差が出やすく、痛みが出やすいので、痛みが出る動作は無理せず控えることにも意識しておきましょう。
サイドステップは、まずは1歩1歩足を引きづらないように横に移動する事から始めます。
捻挫をしている足の方向へ行く際に違和感や痛みが出やすいので、その辺りが注意ポイントです。
ランニング系では自分の体を移動させるので、そのため負担がかかってきます。
更に速度が増すとGがかかってくるのでより負担がかかってきます、どの動作に問題があるのか確認して、痛みがある動作は無理せず、問題ない動作を向上させ、競技特性のドリルなどとミックスして練習を行っていくと良いかと思います。
特に球技など競技特性のあるスポーツではランニングなど基礎体力的な動作よりも競技特性を交えた方が明らかに動きが良くなり、改善するケースもあります。
ただし、注意しなければならない点として競技の動作を久しぶりに行うと嬉しさと勢いが増してしまい、悪化させてしまうケースもあるので要注意です。
ストップ系の動作確認
ストップ系
・ストライドストップ
・ジャンプストップ
・フロントターン
・リバースターン
・カッティング動作
・アジリティドリル
ストップ動作にもワンツーで止まるストライドストップ、両足同時に止まるジャンプストップがあります。
ランジやスクワットで痛みがあるとストップ動作で痛みが出てしまいます。
ストップやターンでは捻れの動作が加わってくるので損傷した靭帯に負担がかかりやすくなります。
そのため、テーピングやサポーターで保護することも一つです。
ただしスピードがなければ、しっかりと筋肉でコントロールできるようストップ動作自体がトレーニングとなりますので、テーピング等は私の場合装着せずにリハビリを行っていきます。
ターンもフロントターンやリバースターンがあり、シャトルランなどの切り返し時に必須となる動作なのでしっかりと確認して強化していきましょう。
バスケットボールではピボットと言ってボールを保持しながら動いてコントロールする機会が多いのでドリルとして導入して段階的に向上していきましょう。
各競技カッティングの動作は特に球技では多いので、この辺りは段階的に上げていくことと、アジリティドリルで痛みのない範囲から徐々にスピードアップして耐性をつけていくと良いでしょう。
競技特性の確認
更に競技特性の動作で痛みが出るのかを確認していきます。
コンタクトスポーツでは実際に身体接触に耐えられるか、ジャンプの着地で不安定感がないか、この辺りは動作習慣や動作改善も必要になってきます。
バスケットボールを例にすると、ドリブルの各種類、パス動作、キャッチング動作、コンタクトプレイ、ディフェンスフットワークなどオリジナルの動作が加わってきます。
この辺りが競技特性として普段活用するステップだけでなく、全体的な動きを取り入れていきましょう。
いわゆるファンダメンタルという基礎動作は必ず取り入れるようにしましょう。
練習参加
チームの練習に参加するにはコーチの確認も必要となり、本人が参加したくても状況が悪いと参加できないこともあります。
逆に状態が悪いのに試合や大会が近いため参加しなければならないケースもあり、悪化しないように進めなければなりません。
練習に参加するためには状態がかなり良い状態になり、練習しても悪化しないように配慮しなければなりません。
そこで実際にチーム練習に参加する際に3つの選択肢が出てくるかと思っています。
別メニューで動く
まずはリハビリの延長で別メニューで対応して、競技特性の動きを確認しながらコンディションを向上させ、チームのスピード感にも対応できるようになってから復帰していくというような流れがあります。
まずはできる動きをやりながら、強度を増して、競技特性の動きを確認して、チームに合流させても悪化しないという目処が立った状態で参加させていくという形です。
段階的に参加
これはコーチへの確認、練習メニューの確認など事前に確認すべきことがあり、参加できるメニューからチーム練習に参加し、まだ無理なメニューでは別メニューで対応するという流れで段階的にスピード感覚を意識させる目的で合流させます。
バスケットボールの場合システムの確認で5-0という身体接触がなく、フォーメーションの動きを再現する練習をよく行うのでこの辺りから、安全性の高い練習を参加させてスピード感覚を養わせて動作痛が出ないか、不安感が解消できるかをチェックして段階的に戻していきます。
身体接触もオフェンスの動きは自分で判断して反応するので比較的コントロールできますが、ディフェンスでは相手の動きに反応しなければならないため復帰までに時間がかかってしまいます。
この辺りを考慮して部分的に練習参加させて慣らしていく方法となります。
時間で制限して参加
捻挫した部位に痛みはどんな動作でもなく順調であるが、いきなりチーム練習を2-3時間やることで炎症が出てしまい悪化する可能性がある場合に時間で制限をかけて対応します。
足関節の耐性が長時間耐えられない可能性があるので、最初は1時間までで終了し、翌日問題なければ更に1時間半、2時間と時間を延ばしていく復帰の方法となります。
このようにチーム練習の復帰の方法にも症状によって、チームの環境によっても変化するのでコーチやトレーナーなどのスタッフとしっかり連携をとって行っていきましょう。
まとめ
足関節の捻挫から競技復帰までに動作を確認して何が問題なのか、しっかり把握しましょう。
そして段階的に向上させていくことで競技復帰への近道となります。
ジョギングやランニングができるようになるまでがやることがたくさんあることが理解できたかと思います。
特に足関節捻挫では腓骨筋の機能低下や関節可動域や柔軟性の低下が直接痛みの原因となりやすいので、初期のリハビリがとても大切となります。
まとめ
動作の確認として荷重での確認、ランニング系の確認、ストップ系の確認、競技特性の確認と段階的にすると順調に復帰へ向かえる。
悪化させないこととして翌日の痛みの比較をすると判断材料になり、悪化していれば軌道修正して無理しないこと。
練習参加には別メニューで対応、段階的に練習参加、時間的に制限をかけて参加と3つの選択肢からコーチなどのスタッフと連携をして練習参加して競技復帰を目指しましょう。
足関節の捻挫に対応したリハビリのステップアップとして動作の確認から段階的な練習参加方法を紹介しました。
この記事を参考に競技復帰に励んでいただければ幸いです。
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