CBD ドーピング プロ選手 ユース世代

アスリートのためになるCBDとCBNとTHCの知識と3つの違い

2021年11月19日

アスリートCBD

最近とても注目されているCBDですが、THCとCBNという成分も同じ大麻草から抽出する事ができます。

CBDとCBNとTHCの違いを理解することで使い方が変わってくるかと思います。

私はプロバスケチームでトレーナーとして活動しています。

国体選手やトップアスリートにはドーピング検査の実施を行なっているかと思います。

私の関わるリーグでもドーピング対象となるため、薬やサプリメントに関しては厳しくチェックしなければなりません。

この記事はカンナビノイドに関しての代表的なCBDとCBNとTHCの違いを解説し、この記事を読むことでアスリートにとってカンナビノイドに関して必要な知識を理解して、ドーピングの一つの知識として認識していただければと思っています。

結論

■アスリートのドーピングに関して

成分競技会検査(試合直後)競技会外検査(抜き打ち検査)
CBD使用可能使用可能
CBN禁止禁止されていない
THC禁止禁止されていない

CBDのみ、カンナビノイドでは使用が認められている。

ただし、CBD製品の中にはTHCが含まれているものも実際にあるため、使用に当たっては注意が必要となり、自己責任となってしまう。

■麻薬及び向精神薬取締法

成分使用所持
CBD使用可能使用可能
CBN使用可能使用可能
THC禁止禁止

日本ではTHCの使用・所持は法律で禁止されている。

カンナビノイドの種類

カンナビノイド

大麻草のなかには100種類以上のカンナビノイドが含まれている。

代表的なカンナビノイドで治療として用いられている以下のものがある。

CBD、THC、CBN、CBC、 CBG、THCa、THCvなどがある。

その中でも特に代表的なカンナビノイドのCBD、CBN、THCに関して記す。

CBD (カンナビジオール)

CBD

2012年頃から注目されるようになる。

カンナビノイドとして単離されたのは1940年。

CBDには体が無数に存在する外的ストレスから体内のバランスを維持することを助けます。

さまざまな疾患に効果を発揮し、副作用もなく、ハイにならないことで注目されています。

体に広く深く働きかけ、もともと持っている機能と連携し、分子レベルで作用し、症状緩和や癒すのを助けてくれます。

体全体の機能を調節する機構として最も重要なエンドカンナビノイド・システム(ECS)の働きの主要なものがCBDです。

エンドカンナビノイド・システムの詳細はこちら

誰でもわかるエンドカンナビノイド・システムとは【ECS】

CBDはさまざまな症状に良いので、人それぞれで反応も違うんだね
JUNK TRAINER

CBDの作用

  • 抗炎症作用 脳と体の両方の炎症を鎮める予防する
  • けいれん発作を抑えるのにCBDが非常に良い
  • 抗不安作用に良い

主要な働き

悪心、嘔吐、けいれん、精神疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、腫脹、がん細胞、不安症、うつ病

CB1受容体とCB2受容体に間接的に作用し、体に影響を与える。

CBDの詳細はこちら

CBD製品ってドーピングは大丈夫なのか!?

CB1受容体は脳に多く分布している

CB2受容体は末梢神経に多く分布している

JUNK TRAINER

CBN (カンナビノール)

CBN

CBNは、新鮮な大麻草では微量しか含まれないカンナビノイドです。

カンナビノイドの中で1895年に初めて単離された成分です。

新鮮な大麻草では微量しか含まれていないため、研究されだしたのは遅く、これからさらに研究されていくものです。

THCが分解され酸素により酸化することで量が増えていく

CBN = THC + 酸素  + 時間

CBNの作用

  • 中枢神経系にはほとんど影響しない。
  • 炎症を引き起こすタンパク質のサイトカインの産生を阻害します。
  • T細胞やB細胞、マクロファージ、樹脂状細胞といった免疫細胞による免疫抑制や抗炎症作用があります。
  • 精神作用を引き起こさない治療薬として研究が進んでいる。

肝臓でCB1受容体によりよく結合する形に変わる

睡眠の補助、鎮痛作用、食欲増進、強力な抗炎症作用があり、喘息や関節炎に良い

CBNは経口摂取に向いている
JUNK TRAINER

THC (テトラヒドロカンナビノール)

THC

THCはカンナビノイドでも一番有名でハイになったり、多幸感を与え、薬物のイメージが強いかと思います。

単離されたのは1964年で、体への反応が大きく最も古くから研究されている。

日本では禁止であるが海外では合法な国も多くなっている。

医療としても炎症やアレルギー反応を緩和し、抗がん剤に伴う吐き気や神経痛を防いだり、エイズ患者の食欲増進など重篤な患者の症状を軽減するのが医療大麻という分野となる。

THCとCBDの違い

THCは多幸感になる、ハイになる

CBDは多幸感を生まない、ハイにならない

THCはエンドカンナビノイド・システムの一部でCB1受容体とCB2受容体と結合する。

CB1受容体と親和性が高く、睡眠、食欲、疼痛、知覚を調節する

CB2受容体とも結合し、抗炎症作用も発揮する。

THCの働き

  • 時間や空間の間隔が変わる
  • 食欲増進
  • 一時的に短期記憶力が低下
  • 多幸感
  • フラフラする
  • 痛みや筋けいれんの低下

カンナビノイドの作用

医療用途の作用

CBDCBNTHC
制吐作用鎮痛作用精神活性作用
抗けいれん作用睡眠補助ストレスとうつの軽減
抗精神障害作用骨成長鎮痛作用
抗炎症作用抗菌作用神経保護作用
抗酸化作用抗炎症作用抗炎症作用
抗がん作用抗けいれん作用抗がん作用
精神安定作用食欲増進食欲増進
鎮痛作用抗増殖作用制吐作用

カンナビノイドはエンドカンナビノイド・システムに働きかけ体のさまざまな症状に作用している。

アスリートのアンチドーピング

ドーピングWADA禁止表

参考:薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック2021年版

WADA(世界アンチ・ドーピング機構)では禁止物質S8にカンナビノイドが記されている。

ドーピング検査には2種類のやり方がある。

  1. 競技会検査
  2. 競技会外検査

競技会検査は、試合後に行われる検査です。試合終了後から検査員に監視されドーピング検査を実施されます。

競技会外検査は、ある日突然やってきて、ドーピングの検査を実施する抜き打ち検査となります。

カンナビノイドは・・・

競技会検査で禁止物質となっている。

抜き打ち検査の競技会外検査では禁止物質ではない。

ドーピング カンナビノイド

上記の例外として、カンナビジオールのみカンナビノイドの中でも禁止物質ではないということである。

カンナビジオールとはCBDのこととなる。

ドーピングTHC
ドーピングカンナビジオール

THCは禁止物質になる。

ただし競技会外検査では禁止されていない。

日本ではそもそもTHCの所持や使用は禁止されている。

使用可能なCBDもTHCが含まれていると使用できない、THCは禁止物質であるためだ。

日本と海外ではそもそも麻薬取締法のルールが異なり、THCが合法の国も多数ある。

合法と違法ではTHCに対する認識が違う

合法の国(例カナダなど)では、

THCは合法であるから、競技会検査の時に摂取しなければドーピング違反にはならないという認識

違法の国(例日本など)では、

THCはそもそも麻薬取締法で違法なので、ドーピングも禁止となるがそもそも逮捕されてしまうのだ

そのため、CBDの製品の中でもTHCが含まれる製品を扱う事ができない

CBD製品の注意点

CBD製品にはTHCも混入しやすいということである。

同じ大麻草から抽出するためで、THCが混入していないことを証明されている製品をアスリートは使わなければならない。

日本で販売されている製品は実際にTHCが含まれていたことにより、販売禁止となっている製品もあるので注意が必要となる。

アスリートは、この製品は安全だからと言われて使っていても、実際にドーピング陽性になった場合に処分されるのは選手自身となるので、口に入れるものなどは意識していなければならないわけである。

ドーピング検査競技会検査競技会外検査
CBD使用可能○使用可能○
CBN禁止×禁止されていない○
THC禁止×禁止されていない○

ドーピングのルールは毎年1月より変更になります。

そのため、今まで使用できたものが禁止になることもあるので、注意が必要です。

ドーピングの考えとして競技にもよるかと思いますが、競技会検査と競技会外検査のどちらかで使用禁止とされているのであれば、使用しない方がドーピング陽性にはならないので安全な考え方になります。

そのため、どちらの検査でも使用可能なものを使うようにしましょう。

アスリートも使用できるCBD製品を扱っているメーカーはこちら

HempMedsオンラインストア

アイソレートはCBDのみの製造工程でアスリートも使用できる

JUNK TRAINER

アスリートの使い方

CBD全てのアスリート対象(その他のカンナビノイドが含まれなければ)
CBNドーピングには関係のないスポーツ選手(これからの動向に注意して)
THC日本では使用はできない(麻薬取締法のため)

CBD (全てのアスリート対象)

エンドカンナビノイド・システムによる体全体の機能を調整する働きなので、その体感は個人によって異なるかと思います。

  • 試合後に体は疲れているけど、眠れない
  • 体に違和感やだるさがある
  • うまくいかず考え込んでしまう
  • 試合前日に緊張して眠れない
  • 痛みが気になるけど薬は飲みたくない

こんなケースで利用するのも良いのかと思います。

CBN (ドーピングには関係ないスポーツ選手)

同様に適応できるかと思います。

CBNは経口摂取が良いので、口に入れられるグミタイプなど良いかと思います。

まだまだ研究発展中で今後に期待

  • 眠れない
  • 食欲がない
  • 骨に関係する症状

このようなケースで利用するのも良いかと思います。

THC (日本では使用できない)

現在の日本の法律で使用は認められていません。

まとめ

結論

■カンナビノイドとは

大麻草の中には100種類以上あるカンナビノイドがあり、代表的なものとしてCBD/THC/CBN/CBC/CBG/THCa/THCvなどがある

■アスリートのドーピングに関して

成分競技会検査(試合直後)競技会外検査(抜き打ち検査)
CBD使用可能使用可能
CBN禁止禁止されていない
THC禁止禁止されていない

CBDのみ、カンナビノイドでは使用が認められている。

ただし、CBD製品の中にはTHCが含まれているものも実際にあるため、使用に当たっては注意が必要となり、自己責任となってしまう。

■麻薬及び向精神薬取締法

成分使用所持
CBD使用可能使用可能
CBN使用可能使用可能
THC禁止禁止

日本ではTHCの使用・所持は法律で禁止されている。

アスリートはCBDを摂取する際は注意が必要である。

THCやCBNなど禁止物質が含まれていないか確認しなければならない。

THCは他の国で合法であっても日本では使用することや所持することも禁止されている。

この記事がアスリートの参考になれば幸いです。

参考:CBDのすべて

CBDのすべて: 健康とウェルビーイングのための医療大麻ガイド

こちらの記事もどうぞ

誰でもわかるエンドカンナビノイド・システムとは【ECS】

続きを見る

アドセンス

-CBD, ドーピング, プロ選手, ユース世代
-,