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B.LEAGUE U15にも2022年登録からトレーナーが必須に

2021年12月22日

B.LEAGUE U15

プロバスケリーグであるB.LEAGUE U15(11歳-15歳の年代)も男子チームにおいては、かなり充実してきている。

2022年登録から本格的な体制が採用され、トレーナーも専属で必要となる。

そのため、プロバスケチームでのトレーナー雇用が増加する傾向となるため、プロチームでトレーナー活動したい方にとっては大きなチャンスになる。

 

私は現在プロバスケチームのトップチームでトレーナー活動中であり、U15も怪我人の対応を行なっています。

この記事では今後のプロチームでのトレーナーの展開を解説し、この記事を読むことでプロチームに必要なトレーナー像がイメージでき、あなたのご活躍に役立てればと思っています。

ポイント

Bリーグでは2022年よりU15が本格化し、スタッフの常勤が必須となる。

その中にはトレーナーも常勤となるため、各チームでトレーナーを人材確保しなければならない。

今後の展開としてU18もチームがどんどん増えていくことが予測できるので、トレーナーのみならずスタッフとしてプロチームで活動できるチャンスは増えることが予測される。

アンダーカテゴリーはまだまだ発展途上のため、スクールとの兼務になるなどの条件は避けられないことも事実である。

いずれにせよプロチームで活動できるチャンスは増加するので、対応できるよう準備が大切です。

B.LEAGUEでのライセンス

ライセンス

プロバスケリーグにはスタッフとしてエントリーできる資格制度があります。

以下の資格を保有していることで、コーチやトレーナーとして登録ができ仕事にあたれるということになります。

 

コーチライセンス

■ヘッドコーチ (1名必須)

  • JBA公認B級ライセンス以上
  • トップチームとのコーチ兼務はできない
  • Bリーグ所属の他チームのコーチは兼務できない(B1-B3)
  • 他チームのヘッドコーチは兼務できない(ミニから大学等)

■アシスタントコーチ (1名以上必須)

  • JBA公認C級ライセンス以上

 

トレーナー

以下のいずれかの資格を保有した者でBリーグが認めた者を1名以上必須

必要な資格

  1. Board of Certification資格認定委員会公認のアスレティックトレーナー
  2. 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
  3. 理学療法士
  4. 柔道整復師
  5. あん摩マッサージ指圧師
  6. はり師
  7. きゅう師

※1.はいわゆるアメリカ公認のATCにあたります

  • Bリーグ所属の他チームとの兼務はできない
  • トレーナーの欠員が出た場合、1ヶ月以内に代わりとなるものを置かなければならない
  • 活動に常に帯同しなければならない

トレーナーは常にチームに帯同しなければならず、U15でも専任のトレーナーが必須になるということです。

U15に求められるトレーナー像

B.LEAGUEトレーナー

U15の年代は11歳から15歳の中学生に当たる年代となります。

選手のケアよりも教育の方が大切になり、トップチームのトレーナーとは選手への対応の仕方は大きく異なるかと思います。

また、U15ではストレングスや栄養士までスタッフ構成するにはまだまだ時間がかかるかと思います。

しかし、成長が著しい年代には正しいトレーニング方法や食事に関する知識、保護者との協力などトレーナーに求められることはとても大きくなります。

  • トレーナーとして
  • ストレングスとして
  • 栄養士として

そのため、学生上がりの若者が務まるかと言ったら正直厳しい現実が待っています。

そのためにも知識や技術を向上させるよう日々勉強しなければなりません。

 

トレーナーとしての要素

足関節テーピング

U15の選手に対しては成長期に起こりやすい怪我をいかに予防できるかが大切となります。

  • 成長期の多い怪我の予防
  • 負担が一定部位にかかり過ぎないよう動作改善
  • セルフケアのやり方指導
  • 痛みに対する治療
  • 関節のアライメントのコントロール
  • 怪我をした際のリハビリ
  • ストレッチやアイシングの大切さ

など、怪我を予防し、セルフケアの習慣づけなど教育することがとても多いのです。

 

ストレングスとしての要素

ストレングストレーニング指導

正しいトレーニング方法や動作習得を教育することが体づくりの第一歩となります。

  • 正しい姿勢でのトレーニング指導
  • 怪我の予防としての強化
  • 体幹の安定性
  • 運動連鎖できるための動作習得
  • トレーニング科学の教育
  • 重量負荷へのベース作り

など、トレーナーがストレングスとしても役割を果たさなければならない。

 

栄養士としての要素

野菜の栄養

成長期に何をどのタイミングでどれだけ食べるのか、食事に関して知らないことだらけです。

  • 何を食べるのか
  • いつ食べるのか
  • どのくらい食べるのか
  • バランスの良い食事とは
  • 保護者への提案
  • 水分補給の必要性

など、体に入れるもの、食べるタイミング等の栄養士としての役割もとても大切となります。

中学生のバスケット選手は細身が圧倒的に多いです。運動量に対して食べる摂取量が追いついていないこと、トレーニングを科学的に行なっていないことが要因です。

たくさんの量を食べられるようにして消化できるように胃腸のトレーニングがこの年代から必要と思っています。

 

プロチームのトレーナーになるために

プロバスケのアリーナ

プロチームでトレーナーとして関わりたい方は多いかと思います。

プロチームのスタッフ構成は各専門分野のスペシャリストの集結です。

プロチームのスタッフに関しての詳細はこちらを参考に
【必見】プロチームの現場スタッフにどうすればなれるのか

 

そのため全国各地からそのポジションを求めて勝ち取らなければならないということです。

プロチームに入るには

  1. 必須の資格を取得する
  2. 学生のうちからアプローチしてプロチームに関わっておく
  3. 信頼を得れる人間となり、人脈を頼りに
  4. プロチームで活動しているトレーナーに連絡
  5. 自分の実力を見てもらう
  6. いつ声がかかっても決断・行動できるように

 

上記のような点を押さえるとプロチームで活動できる可能性は高くなるかと思います。

 

1.必須の資格を取得する

上記のトレーナーになるために必要な資格を取得しておくことは前提となります。

トレーナーの世界では、トレーナーとして一人前になるには2つの学校に行くことは当たり前のようになっています。

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーを取得するには、まだまだ合格率は低いかと思います。

その他は国家資格の医療資格なので、普通に勉強していれば取得は可能かと思います。

自分自身がどの資格をベースにしてトレーナー活動していくのか、またはトレーナーを経てどの道に進みたいのかで、取得すべき資格は見えてくるかと思います。

トレーナーの資格としての考え方・詳細はこちらを
【資格】スポーツトレーナーに必要な資格15選

 

2.学生のうちからアプローチしてプロチームに関わっておく

プロチームへのインターン制度がある学校もあるかと思います。

なくても、自分からプロチームにアプローチして見学させてもらうこともできるかと思います。

現在もコロナ禍な状況なので受け入れてもらえない場合もありますが、先ずは自分で行動しなければ始まりません。

プロチームの現場を見ることで、今まで知らないことも限りなく多いことに気づくかと思います。

教科書や本ごしに勉強することも大切ですが、現場での経験は身になって習得できることが多いかと思います。

現場を見てあまりにも大変で現実世界を目の当たりにして挫折する方もいるでしょう。

 

経験することで次へのステップが開けることは多いのです。
JUNK TRAINER

 

3.信頼を得れる人間となり、人脈を頼りに

よく私のところにもトレーナーになりたいと相談されます。

私からすると知り合いの知り合い、知り合いのお子さんなどのケースもあります。

要するに私からしたら知らない方になるわけです。

知らない方を他チーム含めてプロチームに紹介はできないです
JUNK TRAINER

一度も会ったことのない方や数年もあっていない方の技術や人間性は把握できていないので、その方を紹介することで自分の信頼を無くしてしまう可能性があるということです。

 

自らアクションを起こして信頼されるような活動をするということはとても大切ですし、無駄な時間ではありません。

 

4.プロチームで活動しているトレーナーに連絡

最近トレーナーでも情報発信している方は多くいます。

自分自身でこの方に教わりたい、話を聞きたいと思った方がいたり、紹介していただける機会があれば直接会って見ることをお勧めします。

 

トレーナーで最前線で活躍している方は、駆け出しのトレーナーやこれから目指すトレーナーの方に対してしっかり対応してくれると思っています。

アドバイスも頂けるし、貴重な体験もさせてくれると思います。

 

自ら行動するということがスタートの第一歩となります。
JUNK TRAINER

 

5.自分の実力を見てもらう

私も学生に指導してトレーナーを目指している方は知り合いでも多くいます。

現在就職している者もたくさんいます。

面識があり、信頼できる人間性もわかっているけど、数年経って経験豊富になっているであろうと思いますが、私の中では学生のままの姿しかイメージできないわけです。

推薦したいし紹介したいけど、こちらとしても現状の実力がわかった上で推薦・紹介したいのです。

この辺りを理解してくれない方が多く、一度会って実力確認できればプロチームで働けるのになという思いもあります。

 

こういうタイプの方は今の自分に自信があり、自ら動こうとしないタイプなのかなと思ってしまいます。

現在なら連絡くれて、ちょっと話して、技術の動画でも送ってもらえればプロで活動できるか判断はつくのになと思っています。

 

口だけでなく行動すればなと思う次第です
JUNK TRAINER

 

6.いつ声がかかっても決断・行動できるように

プロチームに関わるタイミングとして

  • 4月から
  • 7月から
  • 欠員が出るタイミングで
  • 病気や事故で今すぐに必要

が多いように感じます。

U15に関しては学生対象となるので4月からになるでしょう。

トップチームでは7月が始動となることが多いのでそのタイミングとなります。

プレイオフにトレーナーを増員して体制をよくすることもあるので3-8月頃に人材を確保するチームは多いのです。

家庭の事情や体調不良で欠員となってすぐにトレーナーが必要となるチームもあります。

プロチームでトレーナーになるにはタイミングや運も大いにあります。
JUNK TRAINER

本当にプロチームに所属したいのであれば、すぐにチームに合流できるような体制を作っておくこともポイントになります。

 

今後のトレーナーとしての展開

今後の展開

プロバスケBリーグは新たなステージに向かって発展途上中です。

トレーナーや他スタッフとしても今後ニーズが増加していきます。

そのためプロチームでスタッフとして働くことができるチャンスは増加していくかと思います。

 

U15チームでの常勤トレーナー

U15が2022年登録からコーチやトレーナーは常勤となり、規程が整備されます。

このことでプロチームのU15はスタッフが増員傾向となり、充実化が一気に進みます。

今後はその他のスタッフの増員も進められるのではと予想されます。

トップチームとの違いはU15のスタッフは固定されやすい事があるかと思います。

 

2022年はトレーナーにとってもチャンスの年かも!
JUNK TRAINER

 

U18チームの始動

B1ライセンスの条件にU18チームを作ることがあり、この春から誕生するU18チームもかなりあるかと思います。

今後U18でもU15同様なスタッフの規程ができていくかと思います。

そうするとトレーナーやコーチのスタッフも増員されることが予測できます。

U18もスタッフが固定されやすい傾向になるので今のうちからそのポジションを確保できれば安心材料になります。

 

U18はこれから整備されていくので数年後に!
JUNK TRAINER

 

プロチームとしての問題点も

プロチームとしてはトップチームが最優先となり、アンダーカテゴリーまで予算組みが厳しい現状があります。

スタッフとして採用され活動できる嬉しさと反面、収入面の不安定さは数年続くのかと思っています。

プロチームとしてトップチームとアンダーカテゴリーの区分けをいかにできるかという点、アンダーカテゴリー独自の収入源をいかに確保できるのかという点はまだまだ試行錯誤であるかと思います。

 

アンダーカテゴリーのスタッフはスクール事業と兼務せざるを得ない現実があり、労働条件をいかに改善していけるかという点も今後の課題かと思います。

 

まとめ

まとめ

アンダーカテゴリーはまだまだ発展途上なので、さまざまな問題も抱えているが、プロチームで活動できるスタッフは増加することが期待できるのはとても良いことである。

ただし、アンダーカテゴリーは成長期や様々な知識がない選手が多いため、しっかりと教育をできる人材が適任者となる。

トレーナーは治療技術よりも指導力の方がポイントになることも多いのかと思います。

 

まとめ

Bリーグでは2022年よりU15が本格化し、スタッフの常勤が必須となる。

その中にはトレーナーも常勤となるため、各チームでトレーナーを人材確保しなければならない。

今後の展開としてU18もチームがどんどん増えていくことが予測できるので、トレーナーのみならずスタッフとしてプロチームで活動できるチャンスは増えることが予測される。

アンダーカテゴリーはまだまだ発展途上のため、スクールとの兼務になるなどの条件は避けられないことも事実である。

いずれにせよプロチームで活動できるチャンスは増加するので、対応できるよう準備が大切です。

プロチームのスタッフになれることはとても狭き門です。

そのためには自分自身のスキルも含め、日々成長できるように努めて欲しいと願っています。

この記事があなたのためになれば幸いです。

 

 

プロトレーナーとしての考え方
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