プロバスケBリーグでコロナのオミクロン株による集団感染のクラスターが発生しています。
私の所属するチームでも実際に11名の感染者が出てしまいました。
プロバスケチームでも集団感染しているチームも増えているのが現状となっています。
私はプロバスケチームでトレーナーとして活動しています。
選手の健康管理も任されている役割です。
今回集団感染してしまいましたが、実際に最新の注意を払っていても起こってしまいました。
この記事では、実際に行ってしまったことを記し、この記事を読むことであなたの職場やチームなど周りの感染予防になれば幸いです。
プロバスケチームで集団感染のクラスターが発生!
コロナ禍で様々な対策をしても感染してしまい、目に見えないウィルスの怖さ、そして今までよりも感染力が脅威的なオミクロン株を実際に身近に体験しました。
東京への遠征のため移動手段を変更
東京都の感染者が急増していたため、我々のチームも通常新幹線にて移動しますが、公共交通機関を利用することを避け、バスで移動することにしています。
遠征中のコロナ対策として
- 公共交通機関を使用しない
- 遠征中はコンビニ以外の外出禁止
遠征中の体調不良者なし
試合を行っても、皆元気であり、体調不良者はいませんでした。
取締役が遠征から帰宅して体調不良に
Bリーグでは遠征での試合に際し、試合中ベンチに入らない方で責任者となる者が1名帯同しなければならないこととなっています。
チームによってGMや社長、取締役と帯同するメンバー構成は異なります。
我々のチームも別行動をしている1名が帰宅後に体調不良となり発熱しています。
翌日PCR検査でコロナ陽性判定となっています。
全くの別行動
チームとしては基本別行動でバスにも乗っていないこと、試合後のロッカールームで皆とハイタッチをした2分程度の関わりです。
もちろんマスクは着用していますし、手指の消毒もしています。
そのため、取締役から感染したかというとそうとは考えにくいと思っています。
もし、そこで感染していたのであれば、なおさら脅威的な飛沫感染ということになります。
全員抗原検査では陰性
我々のチームは土日の試合後の月火はチームとしては休みです。
そのため、選手同士が月火で接触することは少ない状態です。
火曜日にトレーニングやケアは実際に対応しています。
水曜日のチーム練習前に全員抗原検査実施
月曜日に取締役がコロナ感染したことが夕方に確認でき、チームとしても緊張感が走ります。
- 選手スタッフの体調確認 異常なし
- 水曜日の練習前に全員抗原検査 陰性
- 水曜日の時点で体調不良者なし
という状態を確認した上でチーム練習を短めで1時間半以内実施しました。
木曜日の朝に1名の選手が体調不良に
木曜日の朝一番で連絡があり、体調が悪いと言う事です。
- 検温39.2度
- 抗原検査にてうっすら線が出てきたので陽性と判断
この時点で、木曜日のチーム練習は中止とし、自宅待機としています。
- 病院に連絡し、受診PCR検査実施 陽性判定となる
濃厚接触者判定は免れないので、どこまでが濃厚接触者になるか判定
保健所が逼迫しているため、チームドクターの判断にて濃厚接触者判定となる。
チーム練習のビデオを確認し、誰がどのように接触しているか全て確認する。
- コートで一緒にプレイしていた選手とヘッドコーチは濃厚接触者となった
- リハビリ中の選手やスタッフは濃厚接触者扱いとはならなかった
- 木曜から金曜日の午前中まで体調不良者はなし
金曜日の夕方から体調不良者が出始める
他の選手やスタッフに関しても検温と体調確認は細かく報告するように指示しています。
1名の選手が、喉がおかしく37.0度の微熱が出ている。
平均体温は個人差があり、難しい判断となった。少し様子を見ようと言う形にした。
その日の夜にさらに2名の体調が異変、頭痛と悪寒、関節痛であった。
熱は特になかったが、翌朝にかけて悪化していた。
その2名は発熱が38.0、39.2と熱が上がっていたので、病院に連絡して受診する
コロナ指定されている病院は施設内に入れなく車で待機
1名の選手はなんとか自力で病院に行けそうであったので、行ってもらう。
39.2度発熱したものは、自分で車を運転していける状態ではないため、私が運転して連れて行くこととなった。
その後40.8度まで熱が上がっているので運転できるわけがない。
車の同乗者の濃厚接触者判定の基準を確認し、
- 会話をしない
- 窓を開けて換気する
- 座席は前席と後席に分ける
このような対応で同乗しても濃厚接触者にならないと保健所の確認が取れている。
(※ただし、地域や時期によっても異なるかと思うので要確認してほしい)
東北の冬に窓全開で激寒の中、車でドライブは寒くて手もかじかんでとてもシンドイ時間であった。
病院についても、看護師に呼ばれるまで車で待機、順番なのでおよそ1時間半程度待たされる。
車の中にいると、感染してしまう可能性が高く、濃厚接触者となるため、駐車場あたりをウロウロとする。
- 2名には抗原検査実施にて2名とも陰性であった
- 病院でのPCR検査では陽性となる。
この時点でチーム内に3名の感染者となった。
その後選手より次々と喉の痛みや微熱など体調異変の報告が来た。
病院も土曜日の午前で終了となり、日曜日は休診となる。
仙台ではどこも日曜日が休みのところが多いのが現状であった。
3名の感染者の共通点
感染ルートはどうなのかを確認すると、この段階で共通する項目があった。
- 水曜日に練習したチーム編成が同じチームてあったこと
我々の練習ではその日のメンバー構成は固定していることが多い。
そのため、同じチームで集まり、プチミーティングをする機会はとても多い。
円陣を組んで会話するので対面する距離も近い。
最初の感染者はチームでもリーダー的存在でよく会話するタイプである。
このような点からまず感染したのではないかと推測する。
抗原検査とPCR検査にも病院と民間機関の違い
土曜日の午後から体調不良者が次々と出てきたので、どう対応するか判断しなければなせない。
- 抗原検査実施
- 日曜日対応の病院受診
- 民間機関でのPCR検査実施
上記のような選択肢となる。
1.抗原検査実施
Bリーグでは2月まで抗原検査を月木の週2回義務付けて実施していました。
そのため、抗原検査の在庫としてはあったため、ほぼ毎日のように実施したかと思います。
今回我々のチームでの結論として、
- 抗原検査は2日程度のタイムラグがある
- 11名の感染者のうちタイムリーに抗原検査で陽性になったものは1名のみであった
- 抗原検査で陽性となった者は、PCR検査では100%陽性で一致している
抗原検査は手軽にでき、その場で判定できる点からとても便利な検査方法である。
抗原検査で陽性の場合、PCR検査でも陽性反応が出たので、コロナ陽性としての信憑性は高い
しかし、抗原検査陰性でもPCR検査で陽性となり、症状も出ている点から抗原検査陰性でも疑いは残る結果となった。
スポーツや芸能などマスクを装着して活動できないハイリスクな活動下では抗原検査で判断するのは不十分であるのだと思う。
病院のPCR検査
コロナ指定されている病院にも対応が異なる
- 発熱など症状がある場合、保険適応となる
- 事前に電話予約が必要なケースが多い
- 症状がない場合、自己負担となり高額になる
- 数時間で検査結果は出やすい
病院によっても状況によってどう判断されるかで異なってくるかと思う。
私達が使用した病院を例にすると
- 症状ありでは、総額2,770円
- 症状なしでは、総額30,000円
これだけ費用が異なってしまう。
各自加入している生命保険等では病院でのPCR検査でないと給付金が支払われないケースもある
民間のPCR検査機関
今回我々は民間の検査機関を利用しています。
理由として、日曜日の病院がたまたま月1回の休診日と重なってしまった点。
民間の検査機関でもプロチームの主治医となるチームドクターが発生届を作成することで保健所に正式受理される点からです。
民間検査機関では、
- 自分たちで行って、PCR検査キットを回収してくる
- 基本的には当日結果をいただける
- 現在は感染者増大のため、翌日となっている
- チームと契約しているため、費用も抑えられる
- 無症状やちょっとした体調異変時に素早く確認できる
病院が日曜日で稼働していないことにより、民間機関にて依頼しました。
- 月曜日に体調不良者を病院に受診させる
- 濃厚接触者と選手の全員を検査すべきではと
民間検査で日曜日に実施し月曜日の午前中に結果報告を受ける形となりました。
月曜日の朝、全員抗原検査も実施しています。
すでに感染している3名も抗原検査を実施しています。
抗原検査で9名陽性反応が出ています。
このうち3名すでに感染しているもの、新たに5名の選手、濃厚接触者判定をされていないスタッフ1名でした。
民間のPCR検査では7名が陽性判定となっています。
7名のうち2名は抗原検査にて陰性でした。
1名のスタッフは民間のPCR検査は実施していないため、病院受診しPCR検査陽性となっています。
その後、スタッフも全員民間にてPCR検査を実施した方がいいとのことで実施
残りのスタッフはPCR検査全員陰性でした。
これでチームとしては全員PCR検査をして、確認をしています。
あとは隔離期間中の体調を確認し、全員保健所より隔離期間終了の連絡があり、外出可能となっています。
民間の検査期間だと、検査キットにシールを貼り、厳重な梱包をしなければならない。
そのため、私はトレーナーなので、陽性者の触ったものや唾液に触れる機会は多くあった
コロナワクチンは症状軽減している
今回感染してしまった症状の共通項目として
- 発熱ありが多かった36.8-40.8度
- 喉の痛みは11名中10名が訴えている
- 味覚障害も出ているものもいる
高熱や症状が残存しているものはワクチンをできていない者が多い
- 学生からシーズン途中からのチーム合流にてチームでは副反応の件もあり実施できなかった
- アレルギーがあり実施できなかったものもいる
感染者も含めて、ワクチンによって微熱程度や症状が軽症で済んでいるのだと実感している。
まとめ
今回コロナでプロチームか集団感染のクラスターが起こってしまいました。
オミクロン株の感染力は驚異的です。さらにこれからステルスオミクロンがやってくる。
いかにハイリスクなスポーツ現場で対応できるかが重要なポイントとなる。
まとめ
- 感染源はわからないまま
- バスケットボールはマスクができないのでハイリスク
- オミクロン株は一瞬で感染する可能性が高い
- ワクチン実施にて軽症で抑えられたと感じる
- 抗原検査は2日間のタイムラグがある
- 抗原検査で陽性になるとPCR検査でも陽性であった
- 全ても感染者でなんらかの症状があった、無症状はなし
- 喉の痛みが共通であり、39-40度を超えるものも数名いた
- ウイルスがチームにあれば集団感染も十分予想できる
- マスクと消毒はとても有効と実感した
この記事があなたの活動現場の参考になれば幸いです。
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